陸上男子100メートルで五輪2大会連続金メダリストのカール・ルイス氏(64)が、スポーツ界で物議を醸しているドーピング容認の国際大会「エンハンスト・ゲームズ」(来年5月、米ラスベガス)に強く反対を表明した。

 ドーピングによる記録追求と高額賞金が売りのエンハンスト・ゲームズは、2022年の陸上世界選手権オレゴン大会で男子100メートル覇者のフレッド・カーリー(米国)など有名選手が続々と参戦を表明し、世界陸連や世界水連などが参加選手の追放方針を発表するなど、波紋が広がっている。

 そうした中、英メディア「インサイドザゲームズ」は陸上界のレジェンドであるルイス氏の見解を報道。エンハンスト・ゲームズではルイス氏の主戦場だった100メートルも対象競技となっていることを念頭に「成功するとは思わない。記録が破られるとも思わない」と強く反発した。続けてルイス氏は「イベントが開催されないと思うし、資金も集まらないと思うし、人々が支持するとは思えないから、イベントは開催されないと思うからだ」と、大会自体が開催を実現できないとの見解を示した。

 同メディアは「ルイスは、このプロジェクトには全く同意せず、このプロジェクトには『目的と名誉』が欠けていると主張し、オリンピック競技のイメージや品位を脅かすものだと非難した」とルイス氏がドーピング容認大会を糾弾している様子を強調。「出場する選手は多くないだろう」とルイス氏は大会の失敗を予想している。

 史上最高の陸上選手と称されるレジェンドの反対表明は、大会を巡る議論に一石を投じそうだ。