オカルト評論家・山口敏太郎氏が都市伝説の妖怪、学校の怪談、心霊スポットに現れる妖怪化した幽霊など、現代人が目撃した怪異を記し、妖怪絵師・増田よしはる氏の挿絵とともに現代の“百鬼夜行絵巻”を作り上げている。第256回は「おおいさん」だ。

 某コンビニエンスストアに夜間出没する怪人である。なぜ「おおいさん」と呼ばれるのであろうか。理由は店に来た時に自ら「おおいさんです」と自己紹介することに由来しているという。

 また、見た目は普通の中年男性であるが、なぜか正面から顔を見ることができない。

 ただし「絶対におおいさんの目を見てはいけない」と、そのコンビニでは厳しく諫められている。とは言っても、物理的に正面から見ることができない。

 コンビニだけでなく、その周辺のレンタルビデオ店など、深夜営業の店でも、おおいさんは有名な存在である。

 また、ただの人間でないことも事実である。理由としては、コンビニの監視カメラに姿が映らないことである。コンビニの店員は何度もあいさつをしていたが、カメラで見ると誰も映っておらず、肉眼で見るとおおいさんがいた。

 基本的に買い物をするだけで、気の良い客で無害な存在なのだが、時々奇妙なことを口にする。

 コンビニで買い物をした時に、たまたま店にいた中学生3人を指さして「3人の命もらっていい?」と店員に話し掛けている。その後、その中学生はコンビニ近くで起きた交通事故で亡くなっている。

 事故直後、おおいさんは謎めいた行動をとっており、中学生の首を抱えて来店し、その背後では首なしの中学生の遺体が地面を這い回っていたという。

 また、奇妙なおもちゃを置いていく傾向があり、中学生が事故で亡くなる数日前には、事故現場に不気味な3つのハリガネ細工の人形を置いていった。その人形は、夜間になるともぞもぞと動き出し、中学生が命を落とすと同時に、首がもげてしまった。

 おおいさんは、死神の一種であろうか? 追加の情報が待たれる存在だ。