負ければCS進出の可能性が完全消滅する一戦で西武がプロとしての意地を見せた。

 25日の日本ハム戦(ベルーナ)に5―4と逆転勝ち。連敗を2でストップし、奇跡の逆転Vを狙う日本ハムを意気消沈させた。

 エース・今井が2被弾と打ち込まれ、5回4失点で降板。打線は日本ハム先発・北山に6回まで散発4安打6三振を喫し、前日まで最下位のロッテに連続で零封負けしていたジリ貧打線が、ここから奮起する展開など誰にも予想できなかった。

 試合前の時点でソフトバンクの優勝マジックは「4」。27日からの対ソフトバンク・ベルーナ2連戦での胴上げが濃厚だった情勢もあり、球団関係者が報道陣と〝優勝決定時の取材体制〟を打ち合わせる様子も見られていた。

 そんなシーズン最終盤の劣勢の中で現場は7回にミラクルを起こした。1安打と相手失策で二死一、二塁の好機を得る。ここで2番・滝沢が北山のストレートを右線にはじき返し、2者が生還。3番・渡部聖が四球でつなぎ、体調不良から復帰3戦目の4番・ネビンが相手2番手・上原から起死回生の18号逆転3ランをバックスクリーン左にたたき込んだ。

 攻守に存在感を発揮した滝沢は「何とか次につなごう、甘い球は思い切って行こうと思っていた。熊代コーチと愛也さんのおかげ」とリクエストの末、「アウト」の判定が覆った西川の好走塁に感謝。殊勲のネビンは「あの回はマナヤ(西川)、ナツオ(滝沢)、セイヤ(渡部)がしっかり自分の役割を果たしてくれたので、自分の打席にしっかり集中できた」と感謝したナインの思いを乗せた一撃だった。

 西口監督は「あそこでよく追いついて追い越してくれた。日本ハム相手に選手が諦めずにやってくれた。聖弥もしっかり(四球を)選んでつないでくれたし、ネビンも体調不良から復帰して久々に打ててスッキリしたんじゃないですか。やっぱりネビンが4番にいるというのはチームにとっても安心感がある」と会心の笑みを浮かべた。

 本来ならこんな胸のすく快勝劇を急失速した6月後半から8月の間に何度か起こしておきたかったはず。来季に向けて1番・西川から4番・ネビンまで今年形になってきた上位打線をベースにさらに厚み、持久力をつけて投手陣を強力援護できる攻撃陣を構築したい。