【取材の裏側 現場ノート】大相撲秋場所が14日、東京・両国国技館で初日を迎えた。7月の名古屋場所では幕内琴勝峰(26=佐渡ヶ嶽)が初優勝。結果的に平幕Vを許した大の里(25=二所ノ関)、豊昇龍(26=立浪)の両横綱は、今場所で真価が問われる。
親方衆の下馬評では、優勝候補の本命と目されているのが大の里だ。先場所は新横綱では昭和以降ワーストに並ぶ金星4個を配給。引く悪癖を露呈し、最後まで優勝争いに絡むこともできなかった。ただ、横綱デビューの場所で11勝と一定の成績は残した。
また、豊昇龍が序盤の5日目から休場し、いきなり一人横綱となる試練もあった。孤独な戦いを強いられた大の里について、元横綱旭富士の宮城野親方(65)が語っていた言葉が印象深い。「一人横綱というのは、責任感が本当に強くなるので、そういう意味では相撲も強くなる。『俺が頑張らなきゃいけないんだ』という気持ちでいけば、精神的にも強くなれる」
重責を一人で担うことは、横綱として成長していく上でプラスの経験になるいうわけだ。一方で、宮城野親方は先輩横綱として「10、11番は大関の成績。横綱は最低でも12番勝って優勝争いに絡むこと。もちろん優勝するのが一番いい」と注文もつけている。大の里は新入幕から10場所で優勝4回、10勝未満は2回と安定感は群を抜く。先場所の経験を糧にできれば、横綱初優勝が見えてくるはずだ。(運動部・小原太郎)












