トランプ大統領に近い著名な保守系政治活動家のチャーリー・カーク氏が銃撃され死亡した事件で、クリストファー・ランドー国務副長官は先日、カーク氏の射殺事件を賛美する国内の外国人に対し、米国が措置を取る可能性があると警告した。身に覚えがある在米日本人の間でもSNSへの投稿の削除に追われている。
カーク氏は保守系の若者世代に大きな影響力を持った一方、黒人や女性、イスラム教徒らへの差別的な発言、そしてトランスジェンダー批判でたびたび物議を醸してきた。
カーク氏は10日、ユタ州のユタバレー大学で、トランスジェンダーの人々による銃乱射事件についての聴衆の質問に答えている最中に、約200ヤード(約183メートル)の距離から発射された1発の銃弾で首を撃たれた。
米紙ニューヨーク・ポストは14日、射撃したタイラー・ロビンソン容疑者(22)について、トランスジェンダーのランス・トゥイッグスさん(22)と交際、同居しており、トゥイッグスさんは性転換中だと報じた。トゥイッグスさんは捜査に協力的で、ロビンソン容疑者とのメールのやり取りなど全てのデータを捜査当局に提供しているという。
一方、ランドー氏は11日、Xに「昨日の有力政治家の恐ろしい暗殺を受けて、暴力と憎悪を賛美する外国人はわが国にとって歓迎すべき勝利者ではないことを強調したい。ソーシャルメディア上でこの出来事を称賛したり、正当化したり、軽視したりする人がいるのを見てうんざりしており、領事館職員に適切な措置を取るよう指示した」と投稿した。ビザ取り消しが念頭にあるとみられる。
ランドー氏がこの投稿を自身のアカウントのプロフィルに固定したことで、〝タレコミ〟が殺到している。
ブラジルの元女子バレーボール代表でジャーナリストのアナ・パウラ・コネリー氏は「カークの殺害後、米ヴァンダービルト大学のブラジル人神経科学者がブラジルメディアに『がんを根絶するには、その声を奪わなければなりません。今週は良い週です』という記事を掲載した」と投稿。ランドー氏はこの投稿に対し、「ビザはく奪」と解釈できる画像をポストした。
他にも、あるユーザーから「ドイツの公共放送の司会者がカークを中傷しました」などと米国外での中傷発言のタレコミも多数書き込まれている。
米国事情通は「在米日本人も、SNSへの『ヘイトスピーチで金儲けしたインフルエンサーだった』など、亡くなったカーク氏についての発言を急いで削除しています。トランプ政権はこれまで、大学のキャンパスで親パレスチナの抗議活動に参加するなどの活動を理由に移民を審査し、場合によっては強制退去させてきました。だから、トランプ政権なら、ビザ取り消しをしかねないと不安になったのでしょう。しかし、発言を保存していたユーザーたちが拡散、通報しています」と語る。
米国人たちにも、すでにさまざまな影響が出ているようだ。
ニューヨークの中学校に勤務するスクールポリスは、インスタグラムにカーク氏の殺害を祝福する投稿をしたことで解雇された。教師、公務員、消防士、シークレットサービス、パイロット、客室乗務員、NFL広報担当、海兵隊員なども、SNSに投稿後、解雇された。
「米リベラルメディアは、暴力で言論を封じる犯人の行為を批判しつつも、ビザ取り消しをちらつかせてSNS投稿を検閲するのは違憲だとしています。また、政府が民間企業に圧力をかけ、検閲させ解雇するのも違憲だとしています」(同)
検察当局はロビンソン容疑者を16日に起訴し、罪状認否が行われる予定だという。トランプ氏はすでに「死刑になることを願っている」と述べているだけに、量刑は既定路線かもしれない。











