前代未聞のドタバタ劇で海外クラブの〝日本離れ〟が加速か――。スペイン1部の名門バルセロナが、27日に開催予定の「ヴィッセル神戸30周年記念チャリティーマッチ」(ノエスタ)の参加中止を発表した後、一転して来日を決めて試合を開催する見通しとなった。未払いとされた開催費用を、試合のチケット販売を担当する楽天グループが肩代わりすると現地メディアが一斉に報道。最悪の事態は避けられそうだが、今回の騒動は日本サッカー界に大ダメージを与えそうだ。
発端はバルセロナが23日(日本時間24日)に出した緊急声明だった。「プロモーターによる重大な契約違反のため、来週日曜日に日本で予定されていた試合への参加を、中止せざるを得なくなったことを発表いたします」とドタキャンを公表。その後、今回のアジアツアー全体を仕切るプロモーターの韓国企業「D―ドライブ」が、日本側のプロモーターであるヤスダグループが試合の開催費用を支払っていないことが原因と明らかにした。
この緊急声明を受けて、J1神戸は24日の午前に「プロモーターによる契約上の問題が発生しているとの情報を受け、当クラブとしても状況の確認を行っております」などと発表。夜になって、改めて「関係各所と緊密に連携を取りながら、必要な情報の収集および調整を継続しております」と説明した。
その後、事態は急転。スペイン放送局「カデナセール」が「計画変更…バルサが日本へ遠征する可能性が高い。バルサ関係者によると、親善試合への参加は90%の確率で可能とのことだ」などと、現地メディアが一斉に試合を予定通り開催すると報道。その理由として「楽天が経済的コストを負担することで前進した」と伝えた。
一方、渦中のヤスダグループは今回の件について本紙の問い合わせに、この日までに回答しなかった。同社は、日本代表MF久保建英(24)が所属するスペイン1部レアル・ソシエダードの日本ツアーも主催し、21日にJ2長崎戦を実施。25日のJ1横浜FC戦(ニッパツ)については、24日に横浜市内で行われた練習時に、ツアー運営関係者とRソシエダードの広報担当者がともに「試合は予定通り行われる」と語った。同じく同社が主催するフランス2部スタッド・ランスのJ2山形戦(27日、NDスタ)、J1柏戦(30日、三協F柏)、J1G大阪戦(8月2日、パナスタ)も開催する見通しだ。
最終的にバルセロナのドタキャンは回避されそうだが、今回の大騒動は日本サッカー界に暗い影を落としそう。大手広告代理店関係者は「日本のプロモーターは危ないとのイメージが世界にけん伝されてしまった。ビッグクラブは特に動くお金が大きいので、今後はトラブルを警戒して日本のツアーを敬遠する動きが加速するのではないか」と海外クラブによる日本離れを危惧する。
異例の騒動は、どんな結末を迎えることになるのか。












