鷹のロールモデルだ――。パ2位・ソフトバンクは15日のロッテ戦(みずほペイペイ)に10―2で大勝し、首位・日本ハムに2・5ゲーム差ににじり寄った。
ヒーローは逆転の決勝3ランを放った育成出身4年目の山本恵大外野手(25)で、待望のプロ1号が殊勲弾。2試合連続の5番起用に応えたのは1点を追う3回二死一、二塁で巡ってきた第2打席だった。相手先発・ボスが投じた高めの直球を左翼席へ運んだ。「逆方向に長打というところは自分の持ち味でもある。プロ初ホームランをいい場面で打つことができてよかった」。夫人が見守る前で苦労人が最高の輝きを放った。
山本は2021年育成ドラフト9位で入団し、今年4月に柳田の負傷離脱を受けて支配下に昇格した。柳田の代役を既存の一軍戦力ではなく、山本に求めた現場。開幕直後の「緊急昇格」は高い評価の裏返しだった。
最初の昇格時は「相手に合わせてというか、自分の間合いで勝負できていなかった」と9打数無安打でわずか2週間で二軍降格となった。2度目の昇格は今月3日。二軍での圧倒的な成績を評価され、再び活躍の場を得た。
ホークスはNPBで唯一「四軍制」を敷き、12球団最多の選手数を誇る。育成入団の山本は使命感を持ってグラウンドに立ち「二軍で(打率)3割7分8厘を打ってきた自分が一軍でどれくらいの数字を残すかは重要なポイント。二軍で頑張っている人たちのモチベーションや参考になればいい」。飛び抜けた数字を叩き出してきたからこそ、〝一軍の壁〟を感じさせるような結果に終わっては希望にはなれない。2度目の昇格後、一軍で打率3割7分5厘。ファームの指標となるべく、目の前の1打席に勝負をかけている。
試合後、王会長は「山本の一発が大きかった。彼は広角に打てるし、これからもっと打つよ。ホームランの意識もしっかり持っているからね」と賛辞を惜しまなかった。山本が一軍で描く足跡に大きな注目が集まっている。












