悪戦苦闘中のDeNAにとって、特効薬となるか。それともとんでもない劇薬か。DeNAが15日、マリナーズ傘下の3Aタコマから自由契約となっていた藤浪晋太郎投手(31)と入団合意したことが分かった。

 日本人メジャー歴代最速の102・6マイル(約165・1キロ)を誇る豪腕。しかしながら阪神時代から制球難にさいなまれ、メジャー移籍以降もなかなか解消できなかった。アスレチックスとオリオールズで過ごしたMLB移籍1年目の2023年は防御率7・18。2年目以降はマイナー暮らしで、今年のマリナーズ3Aでも5・79と振るわなかった。

 そんな藤浪の獲得に水面下で動いていたのが、DeNAだった。「藤浪と入団合意」のニュースが駆け巡る中、この日は敵地マツダスタジアムで広島と対戦。東克樹投手(29)が相手先発・床田とのエース左腕対決を制し、8回3安打無失点の快投でハーラートップの9勝目(4敗)を挙げた。チームも1―0で接戦を制し、借金を1に減らして単独3位を辛くも守った。

 もっとも、東は盤石の投球内容だったとは言い難い。終盤の8回には、2者連続死球などで二死満塁のピンチも招いた。辛うじて無失点に抑えたものの、9回はウィックの救援を仰がなければならなかった。その〝代役守護神〟も二死から連打を浴びて二、三塁とあわや逆転サヨナラ負けのピンチを招き、鉄壁のリレーには程遠かった。

 三浦大輔監督(51)は試合後、両投手の力投を「よく粘った」とたたえた。だが先発、抑えともに一抹の不安が残ったことも否めない。

 本来の守護神・入江大生投手(26)は「右上腕神経障害」で離脱中。試合前に指揮官が明かしたところでは「しばらくかかる。何日かかるか、何か月かかるかわからない」というから早期復帰は極めて困難な状況だ。

 そうした中で球界関係者が指摘しているのが、新たに加入する藤浪のリリーフ起用案。右腕は米国で主にリリーフで登板し、メジャー通算で2セーブ5ホールド(7勝8敗)、今季もマイナーで2勝4ホールド(1敗)をマークしている。「短いイニングなら使えるかもしれない。ハマったら面白い存在になる」という声には一理ある。

 果たして、藤浪はDeNAの救世主となれるのか否か。三浦監督のタクトとともに目が離せない。