次はあのスタジアムをDOOMだ! 全日本プロレスの3冠ヘビー級王者で〝最凶双子の兄〟こと斉藤ジュン(38)が、1日の仙台大会で弟・レイとの激闘を制しV4に成功した。史上初となる双子による3冠戦が地元・宮城で実現し、会場は熱狂の渦。普段プロレス会場に足を運ばない層を含む老若男女が詰めかけて大会は大成功だった。改めて宮城での人気を証明したジュンは、胸中に秘めてきた野望を明かした。

斉藤ブラザーズ人気もあって、ぎっしり埋まった仙台サンプラザホール
斉藤ブラザーズ人気もあって、ぎっしり埋まった仙台サンプラザホール

 全国的知名度もさることながら、地元で抜群の人気を誇る斉藤ブラザーズによる3冠戦は、杜の都を大いに熱狂させた。会場となった仙台サンプラザホールには2239人の観客が来場し、ジュンとレイに声援を送る。客席には初観戦と思われる観客も多く、試合中のリアクションには新鮮さが目立った。

 そんな中、斉藤ブラザーズは文字通りの激闘を展開。ド迫力のぶつかり合いで会場を興奮のるつぼへと導き、老若男女のファンを喜ばせた。試合は一進一退の攻防となったが、最後はジュンがレイの体重150キロの巨体を高々と持ち上げてブレーンバスターで叩きつけ、さらにダイイングライト(ランニング式フロントキック)4発を続けて打ち込んで3カウントを奪った。

 直後にマイクを持った王者は「俺はお前に誘われてプロレスラーになった。それが今、こうして地元宮城で、最高の舞台で戦うことができて最高の気分だぜ。レイ、プロレスに誘ってくれてありがとう」と地元と弟への愛を語り、大団円となった。

 大一番を終え、クレープを片手に取材に応じたジュンは、大会が成功に終わって「素直に最高にうれしい。これ以上うれしいことは、今まで生きててなかったんじゃないかな」と笑顔。ミヤギテレビ「OH!バンデス」などへの出演や歌手などの活動が実り、新たな層が全日本の会場に足を運ぶようになっていることに「いろいろやって、それが結果としてプロレスにつながってきてるって感じた」と感慨深げに話した。

最後はがっちり握手の大団円で、地元・仙台大会は幕を閉じた
最後はがっちり握手の大団円で、地元・仙台大会は幕を閉じた

 その上で「全日本プロレスでこうしてプロレスラーとして育っていなかったら、〝斉藤ブラザーズ〟も今ここにいなかった。だから、プロレスにも、宮城の人たちにも恩返しをしていきたい」と決意を新たにする。

 その〝恩返し〟とは、さらなる大会場でより多くの人々に自分たちプロレスを見せること。「いつか楽天モバイルパーク宮城での大会を実現させたい!」と3万人超の収容人数を誇るプロ野球・楽天の本拠地球場での興行をブチ上げた。

 すでに情報も収集している様子のジュンは「聞いた話だと、あの球場のど真ん中でプロレス興行をやったことはまだないらしい。全日本プロレスでそれをやったら最高に面白いんじゃないか?」と不敵な笑み。その目は真剣そのもので「本気で目指していきたいって思っているんだ。そのためなら俺とレイで、宮城県の南は丸森から北は気仙沼まで、全部に営業に行くつもりだ。みんなの力を借りて、ぜひ実現させたい。絶対にむちゃじゃない。できると思う。DOOM」とクレープをほおばった。

 でっかい野望だが、斉藤ブラザーズの今の勢いなら、あながち夢物語とは言い切れない。

試合後に行われた斉藤ブラザーズのサイン会には長蛇の列が…
試合後に行われた斉藤ブラザーズのサイン会には長蛇の列が…

【サインは3時間待ち!新規ファン大幅増】この日の会場には、お年寄りから子供まで多くのファンが訪れ、全日本の関係者も「老若男女、普段あまり見かけない層も含むいろんな方々が足を運んでいただけました」と驚きを隠せなかった。

 それを意外な形で証明したのが、3冠戦後だ。締めでジュンが恒例の「1、2、3、DOOM!」を行うべく声出しの練習をするも、不慣れな観客が多く声がそろわない事態に。改めて練習してから行った。

 またメインの兄弟対決前には、斉藤ブラザーズがタクシーに乗って飲食店を巡る「TAXIめし」の企画で出演している「OH!バンデス」の司会を務める歌手のさとう宗幸が駆けつけ、国歌独唱を披露した。

 さらに、試合後はジュンとレイがサイン会を開くと400人を超える長蛇の列が発生。グッズ購入という条件付きながら終了まで3時間もかかるほどだった。