全日本プロレス1日の仙台大会で、3冠ヘビー級王者の斉藤ジュン(38)が双子の弟でチャンピオン・カーニバル覇者のレイを下し、V4に成功した。
史上初の双子による3冠戦はド迫力の展開になった。2人は開始早々、タックルやチョップを交錯させる激しい肉弾戦を展開。観客から斉藤ブラザーズタオルを借りたジュンがレイに絞首刑を見せると、レイも同じく〝タオル絞首刑〟をお返しするなど意地をぶつけあった。
〝最凶双子〟の戦いは一進一退。レイが雪崩式ブレーンバスターで兄を叩きつければ、ジュンはすぐに起き上がってラリアートをぶちかまし、会場を大いに沸かせた。白熱の攻防は20分を過ぎても止まらない。張り手とラリアートからレイがBBQボムで投げ飛ばすも、2カウントで返したジュンが弟の巨体をブレーンバスターでぶん投げる。この一撃から一気に攻め込み、最後は粘るレイにダイイングライト(ランニング式フロントキック)4発を続けて打ち込んで、歓喜の3カウントを奪った。
マイクを持ったジュンは「レイに勝って、3冠ベルトを防衛したぞ!」と叫び、歓声を浴びる。うなだれながら立ち去ろうとする弟をリングに呼び戻すと「俺はお前に誘われてプロレスラーになった。それが今、こうして地元・宮城で、最高の舞台で戦うことができて最高の気分だぜ。レイ、プロレスに誘ってくれてありがとう」と、泣かせる言葉で会場を感動の渦に巻き込んだ。
そこに水を差したのが〝マット界随一の偏屈者〟こと鈴木秀樹だ。まさに「招かれざる客」状態で会場がザワつくと、ジュンも思わず「お前、この会場のこの空気でよく出てこれたな…」とたじろぐ。これに偏屈者は「俺もそう思う!」と応じ、仙台のみんなをウンザリさせた。その上で「お前の持っている3冠ベルトに挑戦は…しない。お前の3冠ベルトを取りに来たんだ!」などと面倒くさい表現で挑戦を表明した。
これにチャンピオン・カーニバルの公式戦で鈴木に敗れているジュンは「やられたままじゃかっこ悪いから、お前の挑戦、受けてやるよ。鈴木秀樹。DOOM!」と受諾した。最後に「プロレスラーという生き物は命がけで戦っている。いろんな思いを背負ってこのリングで戦っている。今、この場にいなくても、命がけで戦っているプロレスラーがいる。誰もかけることなく、全日本プロレスは命をかけて戦うから、これからもよろしく頼むぜ」とメッセージを送ると「じゃあ、甘いものの時間だ」として地元・宮城のわらび餅ドリンクを幸せそうに飲み干していた。













