米大リーグのパイレーツが、全米の失笑を買っている。米老舗スポーツ誌「スポーツ・イラストレイテッド」によれば、今季のパイレーツは「最悪の進撃力」によってMLB関係者から嘲笑され、ピッツバーグのファンを落胆させているという。

 チームは4月23日(日本時間4月22日)から、5月22日(同23日)までの26試合連続で「4得点未満」という悪夢のような合わせ鏡が繰り返され、これは過去のMLBワースト記録に並ぶ「ため息をつきたくなる」ような屈辱であった。

 ちなみに26試合連続で「4得点未満」となったのはパイレーツ以外、1906年のボストン・ナショナルズ、18年と31年に2度達成したボストン・ブレーブス、69年のカリフォルニア・エンゼルスの3チームのみ。つまりパイレーツはMLBの歴史上、56年ぶりの恥辱にまみれたことになる。前出の「スポーツ・イラストレイテッド」も「恥ずべき記録」と糾弾している。

 22日(同23日)の本拠地ブルワーズ戦の9回裏、ブライアン・レイノルズの二塁打によって5得点目を記録。ワースト更新こそ回避されたとはいえ「そこまでの程度」とみなされる空気感は悲劇そのものだった。結局のところ、この日のチームは5―8で敗れている。

 この「26試合連続4得点未満」のドロ沼地獄の間、チームは8勝18敗。7連敗や10試合でわずか1勝という苦境もあり、結果的にデレク・シェルトン監督(54)も解任された。

 チームは22日現在、ナ・リーグ中地区首位のカブスとは13・5ゲーム差、ワイルドカード圏内のパドレスともすでに11・5ゲーム差と、実質的にシーズンは終了状態となっている。

 数字を見れば明らかだ。打率2割1分9厘はMLB30球団全体で下から2番目、OPS・622も同様。攻撃指標の大半で最低ランクの悲惨な位置に落ち着いてしまっている。

 スター選手で打率2割5分を超えているのはアイザイア・カイナー・ファレファ内野手(30=打率2割8分2厘)とジョーイ・バート捕手(28=同2割5分9厘)の2人のみ。トミー・ファム外野手(30)、ジャレッド・トリオロ内野手(30)らは打率2割以下に甘んじており、前出の「スポーツ・イラストレイテッド」からは「何を楽しめというのか」と指摘される始末だ。

 こんな悲劇にSNS上のファンも嘆き節のオンパレードだ。X(旧ツイッター)では「ウチにはショウヘイ・オオタニのような救世主が1人でも加われば、この流れを変えられるはずなのに」などと悲痛のポストが次々と投げられており、こうした「実現不可能な希望」をつぶやく〝エアポケット状態〟は止まる気配すらない。

 確かに記録の回避はできた。しかし、連日のように重くのしかかる黒星地獄、急な指揮官交代、課題山積の超低調打線に名門パイレーツは、底知れぬ絶望感にハマり込もうとしている。