やめるのはやめます。ボクシングのIBF世界スーパーフェザー級王座決定戦(28日、横浜BUNTAI)で同級1位エドアルド・ヌニェス(27=メキシコ)と対戦する同級3位・力石政法(30=大橋)が16日、横浜市内で公開練習を行い「負けたら引退」宣言を撤回した。

 背水の陣は敷かない。初世界戦の力石はこの試合の発表時に「負けたら辞めます。世界一周でもします」との覚悟を示していたが、この日は「訂正したいんですけど、引退しません」と宣言。愛知のJUSH緑ジムから多くの有力選手を擁する大橋ジムに移籍して、異なる環境で練習を行うようになり「こういやり方もあるのかと、いろいろ気付けて。周りにいろんなトップ選手がいるので。まだまだ自分の限界はここじゃないなと感じた」と伸びしろを感じたことがその理由だ。

 また、横浜を「欲望の町」と呼んで気に入っており、勝てば「マンションを買います。チャンピオンになったらフィーバーするんで。人生が」とも宣言していた。その考えも確認してみると、「変更はないです」と目をギラつかせた。

 とにかく重要なのは勝つこと。この日はミット打ちなどで重い音を響かせるなど好調をうかがわせ、自身も「バッチグー」と笑顔。イメージするのは「勝てばなんでもいいという考え。今回は。僕が見えている勝ち方は向こうが倒れています」とKO勝利だ。

 ヌニェスは27勝(27KO)1敗と高いKO率を残すが、一発よりも手数で倒す印象が強い。力石は「ごつごつ削っていくタイプ。みんなスタミナを削られていく感じ。スタミナは負ける気しないので、僕にはそれは当てはまらない」と自信を示した。

 また、ボクシングは1人のトレーナーが指導するのが一般的だが、力石は元日本スーパーフェザー級王者の岡田誠一氏が接近戦、ロンドン五輪代表の鈴木康弘氏がアウトボクシングを指導している。所属ジムの大橋秀行会長によると2人体制はボクシング界では「たぶん、初めて」とのことで「野球は打撃とか守備とかコーチが別。そうできたらいいと昔から思っていた。今はアウトボクシングだけでは勝ちきれない。接近戦もできないと」と説明した。

 手厚い指導に応えるためにも結果を出してマンションを手に入れる。