トランプ関税ショックを受けて日本の政界が右往左往している。政府・与党は関税や物価高への対策として国民1人当たり数万円の現金給付を検討。減税を求める声も浮上している。しかし、11日に林芳正官房長官は「新たな給付金や減税を検討している事実はない」と打ち消した。

 夏の参院選を前に政府・与党はバラマキ批判を覚悟の上で現金給付を模索。3万円から5万円という話もあれば、新型コロナウイルス時の給付金と同じレベルの10万円という意見もある。一方で消費税の減税も浮上している。

 野党からも消費税減税を求める声が高まっている。国民民主党は林官房長官に時限的な消費税5%への引き下げなどの緊急経済対策を申し入れている。また、立憲民主党内でも飲食料品の消費税をゼロにすべしと主張するグループも出てきている。

 立憲関係者は「野田佳彦代表ら党執行部はどちらかというと給付という考え方です。私も同じで、給付の案をまとめ、特に財源をどうするかを合わせてしっかりと説明すればバラマキとは言われず納得が得られると思う」と明かした。

 しかし、給付よりも減税の方がインパクトがあるのは事実。前出の立憲関係者は「先に自民党が消費税減税を打ち出していたら、ウチはとんでもないことになっていた」とこぼすほどだ。

 自民党も立憲もともに党内に給付と減税という異なる意見を抱えている。永田町関係者は「自民党の森山裕幹事長が石破茂首相に減税をしたら党が割れると説得したという報道がありました。立憲も減税派をないがしろにすると同じように分裂の危険を秘めています」と話す。

 世界をかき乱すトランプ大統領のせいで、与党第1党と野党第1党が苦しい立場となっている。