どこもインバウンド頼みだ。東京・新宿区歌舞伎町のメンズエステ店が売春防止法違反の疑いで4日までに摘発された。経営者の男や系列店の店長ら7人はインバウンド(外国人観光客)狙いで女性従業員に売春行為をさせていたという。日本は観光業をはじめどこもインバウンド頼りだが、風俗業界も同じだった。

 逮捕容疑は昨年10、11月に女性従業員が売春すると知りながら店の個室を使用させたというもの。店内からは米ドルだけでなく中国、インド、アルゼンチンなど16か国の外国紙幣が見つかった。いろいろな国の紙幣を用意することでどの国から来た客でも支払いができるように対応していたとみられる。また、店は日本人女性と低価格で遊べることをセールスポイントにしていた。

 公式サイトはシンプルだが、日本語表記から英語表記にすることができるなどインバウンドに対応していた。系列店含め2店舗あり、客のほとんどが外国人。インバウンドを対象とした売春の摘発は全国初となる。

 歌舞伎町関係者は「歌舞伎町は外国人だらけです。今では英語や中国語でやっている客引きもいるほど。声をかけられるのはもちろん外国人ですよ。遊びに来る日本人の客は減りましたからね。業界もインバウンド狙いになりますよ」と指摘した。

 摘発された店の女性従業員は大久保公園周辺でスカウトされた立ちんぼだった。店では翻訳アプリを使って、外国人観光客とコミュニケーションを取っていた。「大久保公園はネットを通じて外国人にも売春が行われている場所として有名です。実際に買春に来ている外国人もいます」(同)。摘発された店舗にもツアーガイドなどが案内していたという。

 こうしたインバウンド狙いは歌舞伎町だけではない。風俗ジャーナリストの生駒明氏は「日本人の消費意欲が落ちて風俗客も減っている中で外国人観光客の存在は風俗業界にとって無視できないものになっています。外国人向けの専門店もできているほどです」と解説した。

「特に中国人客が多く、中国語で日本の風俗について詳しく説明したサイトがあるそうで、彼らはネットで情報を集めています。今年は大阪・関西万博が予定されており、さらに外国人観光客が増えるでしょう。業界のインバウンド頼りも加速しそうです」(同)

 とはいえ、違法行為は許されるはずがない。