マリナーズの会長付特別補佐兼インストラクターを務めるイチロー氏が16日に発表された野球殿堂入りで、史上7人目となる有資格初年度でのプレーヤー表彰を受賞した。

 プレーヤー表彰は有効投票数353票のうち、75%(今回は262票)の得票が必要だったが、イチロー氏は322票(92・6%)を獲得。文句なしの得票数により「一発」で殿堂入りを果たした。

 この日に都内にある野球殿堂博物館で行われた通知式に出席したイチロー氏は「(引退から)5年間、あっという間でした。ファンの方々が作ってくれたあの瞬間を支えに、引退後もここまで野球に携わり、野球に対して、そしてプロ野球に対して未練や後ろめたさもなくここまでやってこれました」と改めてファンに対して感謝。現在は野球を通じて高校生を中心とした若者との交流も図っている同氏は「彼らとの出会いが僕の大いなる目標、モチベーションとなっています。様々な要因から今の野球が変わっていっているわけですが、子供たちが向き合う野球は純粋なものであってほしいと願っています。時代で変わっていくものはあるが変えてはいけないものもある。そこを僕は強く意識して子供たちと接していきたいと思っています」と強く意気込んだ。

 また、17日で発生30年を迎える阪神淡路大震災についての思いも告白。当時は寮に滞在していたイチロー氏は大きな被害こそ受けなかったというが「当時、僕は21歳。命の危機とともに『自分もこれで死んでしまうのかもしれない』と初めて感じた。初めて命について考えさせられた時間でした」と回顧。「神戸は今でも特別な場所。なかなか(震災を)経験してない人に伝えていくのは難しい話かもしれませんが、被災者として経験した思いを経験しなかった子供たちに伝えていきたいと思います」と語り部としての思いも明かした。