オカルト評論家・山口敏太郎氏が都市伝説の妖怪、学校の怪談、心霊スポットに現れる妖怪化した幽霊など、現代人が目撃した怪異を記し、妖怪絵師・増田よしはる氏の挿絵とともに現代の“百鬼夜行絵巻”を作り上げている。第212回は「赤服おばさん」だ。
東名高速沿線の県で広まった都市伝説である。首が90度に曲がった状態で赤い服を着ている。このことから「赤服おばさん」という名前が付いた。すき間が好きで、すき間から2つの目をのぞかせて、子供たちをしっかり監視している。
目を付けた子供をさらって監禁しては、死んだ自分の孫との遊び相手にしてしまう。廃虚となった自宅に住んでおり、通学途中の子供たちを襲う。
唯一の弱点はなぜか自動車の写真である。襲われても自動車の写真を投げつけると、悲鳴をあげて逃げ出すらしい。
自分の孫や子供を交通事故で失ってから、自動車が大の苦手になってしまったといわれている。
学校の通学路でうわさになったということから、「口裂け女」のような「学校の怪談」系列の妖怪であるように思える。この妖怪の注目すべきポイントは赤い服である。魔物、特に日本妖怪は、赤色が好きである。赤い服を身につけた妖怪は、路上に多く出没する。「カシマさん」に始まり、「口裂け女」「アクロバティックサラサラ」とつながる。
他にも、日露戦争において、いくら鉄砲で撃っても、全く倒れない日本の兵隊を「赤い兵隊」とロシア軍の幹部は証言している。
また、「学校の怪談」においては、トイレに多く出没している。トイレに出ては子供をさらうと言われた「赤マント」、トイレの便座の中におり、質問する妖怪として「赤い半纏」「赤い紙 青い紙」が挙げられる。
では、なぜ日本において、赤色が怪異の象徴とされたのであろうか。それは古来より、日本においては、赤色が死の象徴と認識されていたからであろう。現代のわれわれの感覚で言うと、死=白色といった先入観があるが、これは中世以降に芽生えた感覚であり、本来日本においては、墓場の暗室などは赤色で塗り固められていたのだ。












