新日本プロレス9月29日神戸大会でKOPW保持者グレート―O―カーンとのV1戦に臨むIWGP世界ヘビー級王者・内藤哲也(42)が、挑戦者の〝支配者適性〟に疑問符を突きつけた。8月12日に行われた「G1クライマックス」公式戦(長岡)のリベンジを狙うが、同戦を機に変節したオーカーンを一刀両断。次期シリーズ(6日、名古屋で開幕)を前に訪問した原点の地、メキシコからの緊急招集の中身とは――。

 内藤は8月30日(日本時間31日)の米ワシントン大会でTJPに勝利。大会後にかつての海外武者修行先であり「ロス・インゴベルナブレス・デ・ハポン(LIJ)」誕生のキッカケにもなったメキシコに〝寄り道〟すると、何とも制御不能なことに夏休み中の記者を現地に緊急招集した。

観戦に訪れたアレナメヒコのビジョンに大々的に映し出された内藤哲也
観戦に訪れたアレナメヒコのビジョンに大々的に映し出された内藤哲也

 LIJの盟友ティタンが出場した1日(同2日)のCMLLアレナメヒコ大会を観戦し、高橋ヒロムから教えてもらったというお気に入りのタコスの屋台へ。「これから俺がやらなきゃいけないことは、下半期のタイトルマッチをクリアして(来年1月4日の)東京ドームのメインイベントに立つこと。その決意を新たにするために、俺にとって特別な地に来たんですよ。ティタンの姿を見れて刺激も受けましたね」と英気を養った。

 オーカーンにはG1公式戦で屈辱の敗戦を喫している。同戦では会場でオーカーンへの大声援が発生。以降の挑戦者はことあるごとに「オーカーンコール」を要求するように…。本紙のインタビューでも「どっちが勝った方が面白いか? 変革があるか? 未来があるか? そういう目で帝国民には神戸では〝声援〟で答えを出してもらいたい」と答えている。

 この姿勢を内藤は「ずいぶんこびてるなと。少し前まで割とお客さまに対して上から言ってきたハズだったのに、いつの間にかこびるスタイルに変わったのかな? もちろん変化すること自体は悪いことではないですよ。ただ長岡での大歓声があまりに気持ちよかったのか、彼が方向性を見失ってるんじゃないかという心配はあるかな」と指摘する。

 オーカーンが支配者を名乗るのであれば、露骨に民衆に支持を訴えるのではなく、力で支配するのが筋だ。「試合が始まる前から『どうぞお客さまのご声援をよろしくお願いします』って言ってるんじゃ、支配者としてのオーカーンの魅力は感じられないですね。これが新しい姿につながるならいいんですけど、残念ながら今のオーカーンからは想像できないな」と斬り捨てた。

メキシコ滞在中もファミレス巡りを欠かさない内藤哲也
メキシコ滞在中もファミレス巡りを欠かさない内藤哲也

 さらにオーカーンはIWGP戦前に内藤とのKOPW争奪戦を熱望した上で、「言い訳こねて逃げるんだろう」と挑発。一方的な非難に対し「俺は残念ながら一度も(KOPWを)欲しいと思ったことがないので。現段階で挑戦を名乗り出る選手が一人もいないことが答えでしょ。今のKOPWないしオーカーンには魅力がないということを、わざわざ自分から紹介しなくてもいいのにね」と不敵な笑みを浮かべた。

 ひと足先にタコスを食べ終えた内藤は「おっと、俺としたことが気が利かなかったね…。この屋台には飲み物がないから、買ってきてあげるよ。コーラでいい? ちょっと待ってて」と言い残し近隣のコンビニへ。しかし一向に戻ってくる気配はなく、メキシコシティーの路地裏には屈託のない笑みを浮かべたタコス屋のマスターだけが残された。