不安的中だ。競泳のパリ五輪代表選考会2日目(18日、東京アクアティクスセンター)、男子400メートル個人メドレー決勝は、瀬戸大也(29=CHARIS&Co.)が4分10秒84の2位。派遣標準記録(4分10秒63)に0秒21届かず、同種目での五輪出場はならなかった。

 後半の失速が響いた。ギアチェンジを図った最終泳法の自由形では、精彩の欠いた泳ぎで失速。松下知之(スウィン宇都宮)に逆転を許し、五輪切符も逃した。まさかの結末に瀬戸は「調子は良かったので、4分7秒とかを目指していたが、後半ちょっときつくなって、自由形が動かなかった」と苦笑いを浮かべた。

 2022年3月からリオデジャネイロ五輪女子200メートル平泳ぎ金メダルの金藤理絵を育てた加藤健志コーチのもとで計画的に練習を積んでいたが、昨年10月にオーストラリアへ拠点を変更。名伯楽のマイケル・ボール・コーチに師事するも、一部からは不安の声が上がっていた。

 ある競泳関係者は「全体の指導はしてくれると思うが、いくらいろんな選手を育てたとはいっても、瀬戸選手のための指導はしてくれないと思う」と指摘。新たな環境でスタートを切った一方で、きめ細かなアドバイスを受ける機会が減ることを懸念されていた。

 残された200メートルバタフライと200メートル個人メドレーへ、瀬戸は「200のバタフライもチャレンジしたいし、200の個人メドレーも代表権を勝ち取りたい」と決意。年長者の意地で自身の選択を正解に変えることはできるか。