日本サッカー協会は14日、2026年北中米W杯アジア2次予選の北朝鮮戦(21日=国立、26日=平壌)に向けて日本代表メンバー26人を発表した。性加害疑惑の渦中にあるMF伊東純也(31=スタッド・ランス)は、クラブで好調だが選外となった。伊東を巡る騒動が大きな注目を集める中、元日本代表MF前園真聖氏(50=本紙評論家)は、協会の対応について語った。

 伊東はアジアカップに参加中の1月末、デイリー新潮に性加害疑惑を報じられた。被害を訴えた女性2人から刑事告訴されたが、その後に逆告訴して現在は捜査が進められている。

 代表側はアジアカップ期間中に伊東の途中離脱を決断。一方でクラブではすぐに試合に復帰して現在は好調が続いており、今回は代表復帰なるか注目が集まっていた。

 森保一監督は「一言で言うと、彼を守るために招集しなかった」と説明。「彼が落ち着いて生活できる、落ち着いてプレーできる環境にはならないと私は想像している。彼だけではなく、チーム全体が落ち着いて活動できる環境にはおそらくならない。彼の家族への影響も考えると、今は招集しないほうがいいと判断した」と理由を語った。

 前園氏は伊東を巡る騒動を「クラブと日本代表の温度感が違いました。そこは違和感がありました」と指摘した上で協会の対応を疑問視する。

「最初の段階で対応が二転三転しており、協会の初動は間違っていたと思います。これは日の丸を背負ってきた選手の扱いとしては違うと思います。離脱という判断は、もしそうするならば一発で決めるべきですし、選手が引き留めようとしたこともチーム内部のことなので、外に出すべきではなかったでしょう。協会としてこう(いう判断)だったと言うべきです」

 また「伊東を信頼しているという発信がほしかったです。クラブは彼を守る、選手を信じるということを発信しました。協会の初動は、選手の立場からすると愛情を感じませんでした。彼への信頼という言葉も使っていません。それは選手としても寂しいですし、守ってくれていないと感じるでしょう」と強調した。

 この日、山本昌邦ナショナルチームダイレクターは協会としての判断について「我々も、一刻も早くプレーができる環境を整えたいとは思っている。当然、専門家のご意見もうかがわないといけない。協会として、どういうふうに対応するかの議論は深く進めている。お手伝いできることは、バックアップできるように整えている」と言及した。

〝推定無罪〟の状況で代表とクラブの対応が分かれる中、協会は伊東への信頼を招集という形で示す時が来るのか。