自民党派閥による政治資金収支報告書への不記載問題で22日、安倍派(清和会)の後継者と目される萩生田光一前政調会長(60)と、「頭悪いね」発言で炎上した谷川弥一衆院議員(82)が会見した。自らに謹慎を科した萩生田氏に対し、谷川氏は「政治家になったのは間違いだった」と恨み節を残す釈明会見となった。
裏金問題で岸田派や安倍派、二階派は派閥解散を決める事態となった。安倍派は一昨年までの5年間で6億7503万円を派閥の政治資金収支報告書に記載していなかったとして、会計責任者が政治資金規正法の虚偽記載の疑いで在宅起訴となった。
萩生田氏は過去5年で計2728万円の不記載があったとして、「強く反省している」と謝罪した。主な使途は国会議員、マスコミら有識者との会合代や海外出張時の贈答品などに充てたとして、私的な使用はないとした。
安倍晋三元首相の死去後、安倍派は跡目争いとなり、5人衆での集団指導体制に移行したものの萩生田氏が頭一つ抜けているとみられていた。
派閥解体となってもリーダー格と目されるだけに「派閥はお互い支え合って、高めるための組織だが、今回はすべての会員の皆さまをガケに連れて行ってしまった。ガバナンスがなかったと私も反省している」と陳謝。今後、政府や党の要職に就くかについては「今の段階では謹慎がふさわしい」と一歩、身を引く考えを示した。
粛々と会見を終えたが、同時間帯に大荒れとなったのは谷川氏だ。約4355万円の不記載で略式起訴され、この日、議員辞職願を提出した。地元の長崎で開かれた会見で谷川氏は「支援者の皆さま、国民の皆さまに深くおわび申し上げます」と頭を下げた。「頭悪いね」発言で炎上したことにも「すいません。撤回します」と発言を向けた記者にも謝罪した。
ところが、谷川氏は裏金の使い道については「すべて政治活動費。個人的には使っていない」と詳細はかたくなに触れないまま。派閥についても「答えられない」と禅問答となり、報道陣との間でバトルに突入するや自身の政治家人生を振り返り始めた。
30歳で建設会社を創業し、46歳の時に政治家へ転身する中、パーティー券の販売に奔走したという。「政治家として、論客であることと集金能力があることが一つの力と錯覚した。それより力のある人にゴマをすっていればよかった。最大の間違いだった」と述懐。
さらに「もうちょっとましな人生があった。私は政治家じゃないね。やっぱ経済人だったな。経済界で頑張っていく男だった。世界が違いすぎる。ニトリの社長(似鳥昭雄氏)なんかすごい会社になっている。バカな人生だよ」と政治の道へ進んだことを悔やんだ。
また「長崎3区の恥」と言われていることを側聞し、「長崎3区の星と思ってやってきたが、結果的には恥の人間で終わるのかと。いい年こいて泣きました」ともこぼした。
結局、会見は1時間40分に及び、最後まで裏金の使い道については明かさないまま。「県民が納得しない」と食い下がった女性記者に谷川氏は「オレを叩けばいいじゃないか!」と怒気を含ませながら応戦に出た。
再び「頭悪いね」発言が飛び出すかと思いきや、両手をほおに添えてのスマイルポーズで「ニコニコ♪」と持ちこたえ、「歌でも歌うか。歌うということは参りましたということ」と好々爺となって、政界の舞台から去って行った。











