〝魔界の住人〟の世界的な評価は――。2023年のプロレス界で最大のトピックと言えば、武藤敬司の引退だろう。2月21日に行われた内藤哲也の引退試合には東京ドームに3万96人の大観衆を集め、プロレスの底力を示した。併せて武藤の化身グレート・ムタも1月22日のノア横浜大会でラストマッチを行った。
1月1日にはノア日本武道館大会でWWEの中邑真輔と歴史的な名勝負を展開し、「23年度プロレス大賞」のベストバウトに選ばれた。極め付きは、世界最大団体WWEの名誉殿堂「ホール・オブ・フェイム」入りを果たしたことだ。3月の発表時には、WWE殿堂者のレジェンド、リック・フレアーがWWEの配信番組でわざわざ発表し、「偉大な人間で、偉大な男だ」などと絶賛した。
3月31日に米ロサンゼルスで行われた殿堂入り式典、4月1日にSoFiスタジアムに8万497人を集めた祭典「レッスルマニア39」にも登場。試合に出場しなくても強烈なインパクトを与えた。
その後もムタの名はWWEマットで何度も口にされた。中邑はバックステージで「ムタ戦で充電し、再起動した」と話し、〝アメリカン・ナイトメア〟コーディ・ローデスも「ABEMA」にて放送されたロウの中で、「初めて毒霧を目にしたのは俺がまだ幼い頃だった。毒霧の男が怖かった。その男の名はグレート・ムタだ」と〝魔界の住人〟に言及。現役スーパースターにも大きな影響を与えていたのだ。
関係者によると、ムタ殿堂入りの大きな後押しになったのは、〝ザ・ゲーム〟ことトリプルHだったという。22年3月に引退を表明し、現在はCCO(最高コンテンツ責任者)としてWWEマットを裏側から支えるが、ムタの大ファンだったとか。バックステージでもムタとの対面を喜んでいたという。
世界中のプロレスファン、関係者を魅了したムタは伝説となった。













