企業との協業プロジェクトやスポーツキャスター、大手企業のCM出演などマルチな活躍を見せる元日本ハムの斎藤佑樹氏(35)。現役時代には野球はもちろん、プライベートな話題まで数多くの取材にフランクに応じてくれたが、今回は丸2年ぶりとなる直撃インタビューに成功した。ユニホームを脱いだ「佑ちゃん」の夢、ファイターズへの期待、そして初めて口にした指導者への思いまでじっくりと語ってもらった。

 ――2年ぶりのインタビューだ

 斎藤氏 確かに、久しぶりですね!

 ――多忙な日々を送っているが、最近は1日をどう過ごしているのか

 斎藤氏 今日は午前中にトレーニングやキャッチボールをして、打ち合わせして、ここに来ました。

 ――今でもトレーニングを欠かさない理由は

 斎藤氏 日課にしているのと、やっぱり野球とはずっと一緒にあり続けたいなというか。日常の一部としてあってほしいなという思いですね。

引退してもなお…斎藤佑樹の圧倒的太もも
引退してもなお…斎藤佑樹の圧倒的太もも

 ――引退から2年がたった

 斎藤氏 そうですね…。あっという間でしたね。ありがたいことにいろいろな方とお会いする機会をいただいて、自分もまだまだ知らないことがたくさんあると感じます。情報をアップデートするための時間も足りないですね。(自社などの)プロジェクトを進めるための情報収集はしなくちゃいけないなと思うので、人と会ってお話しできることは今の自分にとってすごく勉強になっています。

 ――今ではスポーツキャスターとしても活躍。選手を追う側になって心境に変化は

 斎藤氏 今まで、ほかの競技のアスリートの方にお話を聞くってことがなかなかなかったので、それはすごく勉強になります。「野球選手もこういう視点を取り入れたらまた新しいことを得られるんじゃないか」って思ったり…。

 ――得た情報を野球界にもフィードバックできる

 斎藤氏 そうですね。そこは僕の軸として持っていたいし、いろんな競技を勉強させていただくことも野球につながっていきます。

東京ドームではヌートバーと再会
東京ドームではヌートバーと再会

 ――引退時に明かしていた「野球場を造る夢」の進展は

 斎藤氏 そうですよね、最初に書いてくれたのも東スポですもんね(笑い)。そう! それは今でも継続中で、土地を探したり視察に行ったりしています。

 ――新しいアイデアや構想は生まれたか

 斎藤氏 エスコンフィールドを見させてもらっている中で、すごくアイデアをいただいて。前にも(球場の夢について)いっぱいお話しさせてもらいましたけど、運営のこともしっかり考えないといけないし。そこも含めて、具体的なアイデアは浮かんでますね。

 ――グラウンドに戻ってくる日がいつになるのかも気になる

 斎藤氏 今、グラウンドでユニホームこそ着てないですけど、野球のことは勉強し続けているつもりなんですよね。データのこともそうですし、今のファイターズのチームもそうですし、野球から離れているからこそアクションできる。離れているからこそ得られる情報もたくさんある。僕もいつか現場に関わりたいという気持ちもありますし、現場の感覚をなくさないよう勉強しています。

 ――今年の日本ハムはどう見えたか

 斎藤氏 万波も(清宮)幸太郎も、良い選手がたくさん活躍してきたが、順位はAクラスにはならなかった。でも、すごく惜しいというか、あと一歩だと思うんですよね。野球って歯車がかみ合えば当然Aクラスも目指せる。とはいえ、そんな簡単なことではないし、分からないからこそ野球って楽しいし。それをすごく感じた今年のファイターズでしたね。可能性もチャンスもある。

 ――来年は優勝できるか

 斎藤氏 もちろんできると思います。歯車が合えば優勝できる力は持っています。新庄監督の下、みんなの野球自体が面白い。そう感じることは大事だと思っているので、優勝の可能性は大いにあると思います。

 ――改めて、現時点での目標や夢は

 斎藤氏 相変わらず、野球場を造ることですね。今はさらに具体的にどう造るか、どういうふうに運営していくかをリアルにプランニングしています。

3月のWBCで栗山監督と話す斎藤氏
3月のWBCで栗山監督と話す斎藤氏

☆さいとう・ゆうき 1988年6月6日生まれ。群馬県出身。右投げ右打ち。早実高では3年時にエースとして春夏の甲子園出場。夏は決勝再試合の末、田中将大(現楽天)擁する駒大苫小牧を制して全国制覇を達成。「ハンカチ王子」の愛称で日本中に大フィーバーを巻き起こし、いまだに同世代は「ハンカチ世代」とも呼ばれる。早大でも2007年に全日本大学野球選手権大会でチームを優勝に導くなど数々の栄冠を獲得し、10年ドラフト1位で日本ハムに入団。プロ1年目は6勝をマークし、2年目には開幕投手も務めた。度重なるけがに悩まされるなど登板機会に恵まれず21年10月に引退。現在は株式会社斎藤佑樹の代表取締役として「野球の未来づくり」に関する運動を展開中。