「夏の長期ロード」真っ最中の阪神が、18年ぶりの「アレ」に向け、着実に歩を進めている。16日に優勝マジック「29」を初点灯させると、21日現在では「26」とし、いよいよ29日からは夏の甲子園大会を終えた本拠地・甲子園へ帰還することになる。その一方、熱狂する虎ファンたちの「ブーイング問題」に批判が集まっているのだが、そこは〝関西ならでは〟の解決策も浮上していることが分かった。

 8月を14勝4敗と破竹の勢いで勝ち進む阪神は、悲願のアレへ向け視界良好。長期ロード明けの29日からは、その勢いを加速させそうだ。

 9月以降のホーム開催戦の前売りチケットは、ほぼ完売状態。虎党たちのボルテージも歓喜の瞬間へ向け高まる一方だが、ここにきて一部のファンたちの行き過ぎた熱量が改めて問題視されるようになってしまった。

 18日のDeNA戦(横浜)では京田の〝走塁妨害〟をめぐる判定が岡田監督の約5分にわたる猛抗議につながり、左翼席の虎党たちも一気にヒートアップ。グラウンドに多数のメガホンが投げ込まれ、試合終了後のヒーローインタビュー中にも容赦ない罵声が飛んだ。翌19日のカード第2戦でも阪神ファンから〝目の敵〟にされた京田は特大のブーイングを浴びるハメになった。

 虎の攻守の要・近本に死球を投じてしまい、3週間の戦線離脱に追い込んだ巨人・高梨も、直後の不用意なSNSでの発言も相まって、虎党からは〝ヒール認定〟されてしまうことに…。近本が復帰した現在も阪神戦で救援登板するたびに大きなブーイングが巻き起こっている。

 誹謗中傷が大きな社会問題となっている昨今だけに、このような一部阪神ファンの振る舞いを否定的な目で見る向きは当然多い。ただ、在阪の放送関係者は「海外サッカーなどが特にそうですが、プロのスポーツ興行においてブーイングはつきもの。中継に携わるわれわれにとっては球場の臨場感を伝えるための格好の素材でもあるのですが…」とも語る。

 続けて「前提として、誹謗中傷や選手の身体的特徴などをやゆすることは当然ながら論外です。その一方で、甲子園の名物でもあるユーモアのあるヤジまでなくなってしまうのは寂しい」と複雑そうな表情を浮かべた。

 だからこそ、この放送関係者は虎ファンたちにこんな提案を口にした。

「これからはブーイングをしたい相手選手に『お~ん!』の声を一斉に浴びせてみてはどうでしょうか? こちらの方が阪神らしくていいのでは」

 折しもMLBではエンゼルス・大谷翔平に対する「カムトゥーテキサス!(テキサスに来て!)」などの応援プラカードを持ったファンが球場内のコールを先導。大きな渦を作り出している。それと同様、第2次岡田政権を象徴する言葉「お~ん」を、ブーイング代わりに一斉にコールすればどうなるか…。想像しただけでピリピリしたムードが優しい気持ちになりそうだ。

 甲子園ではすでに一部のファンが、六甲おろしの替え歌として「お~ん、お~ん、おん、お~ん♪ 阪神タイガース♪ アレ、アレ、アレ、アレ♪」などと合唱。先導役しだいでは「お~ん」のコールがまとまりやすい環境にある。

 世間の批判を逆に笑いで返すのもまた、関西流。果たして虎党が聖地甲子園を「お~ん」の大合唱で包む「お~ん一斉蜂起」は実現するか。