J1浦和サポーターによる〝暴徒化問題〟が波紋を広げる中、日本サッカー協会が検討しているクラブに対する処分の行方に注目が集まっている。今回の騒動はサッカー界全体への影響が大きいだけに、協会が厳罰を回避するようなことがあれば批判の矛先が向く事態にもなりかねない。

 18日に行われた浦和―名古屋戦(埼スタ)は、試合後に数十人規模の浦和サポーターが暴徒化した2日の天皇杯4回戦(CSアセット港サッカー場)以来の再戦。まだ問題が解決していない状況とあって、スタジアムの安全面も含めて大きな注目を集めた。

 試合は1―0で浦和が勝利。幸い問題は起きなかったが、試合後に名古屋イレブンが自チームのサポーターのもとに歩み寄ってプレーをたたえる大きなコールが起きた際に、それにかぶせるようにして浦和サポーターから大ブーイングが発生する一幕もあった。

 一方で浦和イレブンも今回の騒動には複雑な思いを抱えており、GK西川周作は「僕たちがあの試合で結果を残していれば、そういうことも起こらなかったと思うし、そこは少なからず自分たちにも責任がある。スタジアムに来てくれる子供たちもたくさんいるので。そこは楽しんでもらえるように」と語った。

 今後、最大の焦点になるのは協会による処分だ。浦和は5日の会見で暴力行為を否定したが、16日に追加の調査結果として暴力行為が12件あったことなどを発表。こうした点も踏まえて、協会側は規律委員会で処分について議論している。

 問題を起こしたサポーターはもちろんだが、浦和に対する処分の内容はサッカー界の将来を左右するものになる。他のJクラブ関係者からは「罰金程度の軽い処分なら協会も批判されるのでは。サッカー界のイメージに関わる問題なので厳しい罰が必要」と求める声や、日本代表OBも「浦和は今回だけじゃない。ずっと前から何度やってきたことか」と厳しい言葉を口にする。

 協会の田嶋幸三会長は「安全、安心が損なわれるようなものになるとすれば、それは毅然とわれわれも判断しなければならない」と厳罰を示唆しているが、果たして浦和にどのような鉄ついが下るのか。