天地神明は言わされた? 中古車販売大手ビッグモーターの兼重宏行前社長の先月25日の記者会見で飛び出した「天地神明に誓って知らなかった」発言を巡って、カンカンガクガクだ。

 6日、放送された「ビートたけしのTVタックル」(テレビ朝日系)に出演した元東京地検特捜部副部長で弁護士の若狭勝氏は、兼重氏の「天地神明」のフレーズに突っ込みを入れた。

「一番気になったのは『天地神明に誓って知らなかった』という言葉。現職検事のときに取り調べで、被疑者が『私は天地神明に誓って、やってません』って言うんですよ。この天地神明って言葉がくせもので、この言葉が出た時はごまかそうとしているなって思いを抱くことは結構ある」と指摘した。

 阿川佐和子氏が「じゃあ、『天地神明』ってごまかそうの代名詞ってことですか?」との質問には、「強調なんですよね。本当にやってないんだったら、『知りません』『やってません』と言えばいいんだけど、それだけじゃ信用されないと思ってるから強調する」と解説した。

「天地神明」といえば、2014年にゴーストライター騒動で有名になった佐村河内守氏も使った会見での〝迷フレーズ〟だ。若狭氏の言うようにやましさを隠したい被疑者が、無意識のうちにごまかしの常套句として使っている可能性は否定できない。それだけに兼重氏の「天地神明――」に対しても、多くの人が疑義を持ったとしても不思議ではない。

 しかし、これは兼重氏自らのチョイスではなかった。多くの報道では切り取られてしまっているが、テレビ局の記者から不正について「天地神明に誓って知らなかったとおっしゃられますか?」と聞かれたことに対して、「天地神明に誓って知らなかった」と答えている。つまり、ただオウム返しして、言っただけなのだ。

 元社員からは兼重氏は息子の宏一副社長に経営を全権委任しており、「本当に知らなかったのでは?」という声も上がっているが、果たして…。