竜の選手会長が〝男気〟の完投勝利だ。中日・柳裕也投手(29)が8日の西武戦(ベルーナ)でチームで今季完投一番乗りを果たした。
この日は味方打線が序盤だけで5得点と大爆発し、大量援護をもらって4回までパーフェクト投球を披露。5回に渡部から1号ソロを被弾し、8回は代打・平沼の三塁打から柘植の二ゴロの間に失点したが、結局、無四球で9回4安打2失点の快投を見せ、今季2勝目をマークした。「早い回に点数が入ったのでリズム良く投げることを意識した」と振り返った。
しかし、珍しくリードした展開での投球となったことには「正直、点が入ったことと、自分の投球は関係ない。もちろん、ありがたかったけど、とにかく自分の投球に集中して、あまり意識しないようにしていた」と打ち明ける。
前日7日は横浜高の大先輩である涌井が勝ち負けはつかなかったが8回1失点と力投。そのため123球の熱投にも「いつもリリーフがたくさん投げているのを見ている。先発が長いイニングをどんどんいければいい。(前日の涌井の投球は)刺激になりました」と自らを奮い立たせ、最後までマウンドに仁王立ちした。
ブルペン陣にきっちり休息を与え、昨年4月14日の阪神戦(バンテリン)以来となる約1年ぶりの完投勝利に7年目右腕は笑顔を見せた。