ロシア軍の内紛が激化している。ロシアの傭兵部隊・ワグネルがロシア正規軍の中佐を拘束し、尋問した映像を4日、SNSに公開した。その映像をウクライナ内務大臣顧問のアントン・ゲラシチェンコ氏がツイッターで拡散している。

 エフゲニー・プリゴジン氏が創設した民間軍事会社ワグネルの傭兵部隊はウクライナ侵攻における最激戦地バフムトの戦いで大きな戦果をあげてきた。一方で、プリゴジン氏が力を持ちすぎ、クーデターを起こすのを恐れたロシア正規軍がワグネルへの弾薬供給を渋り出したといわれる。反発したワグネルがバフムトの最前線から撤退を開始し、入れ替わりで正規軍が最前線に入っている。

 そんな中、ロシア正規軍の第72旅団の指揮官ローマン・ベネティビン中佐を拘束した。プリゴジン氏がSNSに尋問映像を公開した。ベネティビン氏は「酔っぱらって、部下にワグネルへの発砲を命じた。ワグネルに対する個人的な嫌悪感だ」と言い、謝罪した。

 2日にプリゴジン氏はSNSで「ワグネルが撤退するルートに国防省当局が地雷を敷設した。部下が地雷を見つけた」と批判の声明を出した。その直後にベネティビン氏を拘束したのだから、報復合戦が行われているのかもしれない。

 英紙エクスプレスは5日、「ワグネルによるベネティビン氏の拘束は、クレムリン内でのプリゴジン氏の影響力が増大していることを示している」と報じた。