オリックス・山下舜平大投手(20)が23日の楽天戦(ほっともっと)に先発し、7回を2安打、無失点に抑える快投で無傷の4勝目をマークした。

 日米通算192勝の楽天・田中将を向こうに回し、ストレート、カーブに加えて中盤にはフォークも多投。打たせて取る内容で楽天打線を封じ込んだ。打線も序盤から田中将をとらえ、3回に頓宮の2点適時打、5回にも頓宮の適時打などで得点を重ねてKO。2桁安打の猛攻で8―0と快勝した。

 前回14日のソフトバンク戦を6回途中3失点で降板。フォークの精度を上げることに時間をかけ、今季6度目の先発マウンドでまた進化を遂げた。104球を投げ終えた山下は「投げてて楽しかった。先輩が点を取ってくれたんで、楽に投げられた。まっすぐであまり押せてなかったんでカーブ、フォークがいいところでいけた。三振もあまりねらわなかった。3球種目が大事という話を森さんとしていた。3球種目がある、という意識を(相手に)植え付けるのが大事」と振り返った。

 雲の上の存在だった田中将についても「すごい投手なんで、先制点だけは許さないように投げた。僕が野球を始めたころから球界を代表する選手だった。試合中は意識しないけど、こういう試合をモノにできてよかった」と笑顔を見せた。

 中8日での登板が続くが「中8日は特別と思う。常に中6日で回れるように練習している。いつでも投げられるように想定している」。投球の幅を広げた剛腕が、中6日でのローテ入りを目指す。