エンゼルスの大谷翔平投手(28)が20日(日本時間21日)の本拠地ロイヤルズ戦に「2番・投手兼DH」で出場し7回を102球、2安打2四球無失点。今季最多の11奪三振もマークするなど自らの力投でチームを2―0の勝利に導き、無傷の3勝目を飾った。今季5度目の登板で防御率は驚異の「0・64」。打っても8回に中前打を放って4打数1安打とし、3試合ぶりに快音を響かせた。東海岸から西海岸へのロングフライトを経て初の中3日での先発マウンドに臨み〝女房役〟の負傷も乗り越え、記録も作った二刀流右腕の快投には米メディアも絶賛の嵐を送っている。
圧巻の投球だった。大谷は初回から素晴らしい立ち上がりを見せ、ウィットJr、メレンデス、バスクァンティーノを三者連続三振。それぞれフォーシーム、スライダー、スプリットをウイニングショットで仕留め、序盤から多彩な球種を組み込んでロイヤルズ打線を翻弄した。3回には先頭のオリバレスに左前打を浴びたが、次打者のロペスをこの試合最速となる100・1マイル(約161キロ)のフォーシームで遊ゴロ併殺打。その後もテンポのいい投球を続け、4回に一死から四球と単打で一、二塁と初めて得点圏に走者を進めたものの慌てることなく、4番のぺレスを84・3マイル(約136キロ)の魔球「スイーパー」で詰まらせて二ゴロ併殺打に打ち取った。
6回に入ると奪三振ショーの〝第二章〟が幕を開けた。先頭を四球で歩かせた後にギアを引き上げ、ブラッドリーJrをカーブ、ウィットJrは外角97・9マイル(約157キロ)のフォーシーム、メレンデスにはカーブを決め球にして再び3者連続三振。波に乗った大谷の剛球の勢いは7回も止まらず、バスクァンティーノ、ぺレス、マッシーと相手のクリーンアップを3者連続三振で料理し、最後は怒とうの「6連続K」で締めた。マウンドを降りる際には自ら拍手をするかのように掲げたグラブに右手を合わせ、納得の表情も見せた。
前回登板の17日(同18日)敵地レッドソックス戦では1時間25分の降雨中断となったため2回31球、無安打1失点で途中降板。少ない球数と短いイニングで終わったことから今回の登板ではルーチンとして今季貫いてきた中5日の登板間隔ではなく、メジャー移籍後初の中3日で先発マウンドに臨んだ。
さらにチームはレッドソックス、ヤンキースとの東海岸6連戦を前日20日(同21日)に終えたばかりで、3時間の時差がある西海岸の本拠地へUターン。大谷も6時間強のロングフライトを経て移動日なしの超強行軍のまま、この日のマウンドに立った。
加えて試合前には大谷の今季4試合の登板すべてで先発マスクを被っていた〝女房役〟のローガン・オハピー捕手(23)が左肩の炎症で負傷者リスト(IL)入り。大谷は代わって急遽マイナーから昇格したチャド・ウォーラック捕手(31)とバッテリーを組んだ。
こうした数々のハンデを背負いながらも大谷はものともせず快投した。試合後は「連敗して帰ってきたので初戦のホームを何とかとれてよかったなと思っています」と安どの表情。登板内容について「前回よりはコマンド的にも良かった。後半はやっぱりちょっと疲れていたかなと思うので、そこらへんはもう少しかなと思う」と評し、奪三振を重ねたことには「バランスよく投げれたかなと思います。(打者の)三巡目はカーブを混ぜながらうまく投げれたので、良かったんじゃないかと思う」と満足げだった。
米スポーツ専門局「ESPN」も同日深夜の番組で快投を見せた大谷をトピックスとして取り上げた。同番組ではアンカーが「防御率も被打率も奪三振数も独り占め…。数々の記録を塗り替えるショウヘイ・オオタニは我々の想像を絶するモンスターだ」と絶句するなど、大谷の凄さが繰り返し強調されていた。
21日の全試合終了時点で大谷の防御率0・64と被打率0・92は両リーグトップ。特に被打率0・92は「開幕から5試合、20イニング以上の登板」という条件に区切れば〝メジャー新記録〟となった。奪三振数38も両リーグ2位、ア・リーグではトップとなり、米メディアからも驚嘆の声が上がっている。大谷の快進撃は今後も止まりそうにない。












