俺は若返っている――。新日本プロレスのミスターこと永田裕志(54)が、新たな歴史を刻んだ。全日本プロレス19日の後楽園大会で、3冠ヘビー級王者の宮原健斗(33)を破り、王座奪取に成功。史上初の〝シングル完全制覇〟を達成したミスターは、長期政権で王道を次なるステージに導くつもりだ。
宮原との3冠戦は互いのプライドが交錯する激闘となった。序盤から永田は王者の右腕に攻撃を集中し、中盤には白目式腕固めで捕獲。宮原からもエプロンでのパイルドライバーやブラックアウト(ヒザ蹴り)で反撃を受けるも、最後はリストクラッチ式エクスプロイダーで動きを止めてからハイキック、岩石落とし固めとつないで3カウントを奪った。
これで5人目となる新日本、全日本、ノア3団体のシングル王座を巻く「グランドスラム」を達成。その中でも3団体のシングルリーグ戦全てで優勝経験があるのは、ミスターのみとなる。プロレス史に深々とその名を刻んだ永田は、大歓声を浴びて「このベルトを持っている限りは、この全日本プロレスを盛り上げます」と宣言し、石川修司の挑戦を受諾した。
これで、天龍源一郎の持っていた3冠王座最年長戴冠記録(52歳2か月)も大きく更新。衰えを知らぬ充実の理由を「全日本に上がって、若返っているよ。これは間違いない」と力説する。王道に継続参戦する刺激で、眠りかけていた力が目覚めたのだ。
さらにこのタイトル戦に向け、宮原から「昭和のにおいがするプロレスは終わりを告げる」などと挑発を受けていたことで「いけ好かないヤツだと思ったけど、いろいろ言われたおかげで〝ナニクソ〟っていう思いが生まれたよ。それでメンタル的にも若返った実感がある」と明かす。その上で「この試合に向けて、20歳は若返ったよ。だから、俺はあと20年は現役を続けられると思う」と、何と74歳までの現役続行を宣言した。
王者として「全日本を大いに盛り上げるぞ」と小鼻を膨らませたミスターが描く、王道の新たな風景に期待だ。













