来年1月の第99回東京箱根間往復大学駅伝競走(箱根駅伝)を前に、国学院大の前田康弘監督(44)は〝2強〟に真っ向勝負を仕掛ける覚悟だ。

 今季の国学院大は、出雲駅伝と全日本大学駅伝でともに2位に入った。とはいえ多くの陸上関係者は、大学駅伝3冠を目指す駒大と、箱根連覇がかかる青学大を軸にレースが進むとの見方を示す。

 ただ、国学院大の実力は十分だ。主将の中西大翔(4年)、伊地知賢造(3年)、平林清澄、山本歩夢(ともに2年)の4本柱を軸に、藤本竜(4年)、青木瑠郁(1年)らの成長も著しいだけに、前田監督は「今年のチームは強さがある」と手応えを口にする。

 その一方で、青学大の原晋監督からは「相手は駒大しかいない」と、〝国学院大は眼中にない〟とも読み取れる発言が飛び出した。前田監督は青学大の実力を認めつつも「うちが出雲、全日本で勝っているのは事実」ときっぱり。

 主力を往路に投入し、攻めの姿勢を貫く方針を明かしたが、駒大の大八木弘明監督は前田監督にとって大学時代の恩師でもある。「いつも『主将やめちまえ!』と言われ、本当にやめようと思ったこともあったが、多くのことを学んだ」と言い、かつては「俺(大八木監督)のマネをしても俺は超えられない」とゲキを飛ばされたこともあったという。そんな恩師の背中がついに視界に入ってきた。

「邪魔したいなという思いはある。青学大と駒大が意識し合っている間にふっと行けたら」

 何が起こるかわからないのが箱根路の面白さ。難敵の壁を打ち破る準備は、着々と進んでいる。