10月1日に死去したアントニオ猪木さん(享年79)に、「プロレス大賞栄誉賞」が贈られる。

 国民的スーパースターとしてプロレス界を引っ張ってきた〝燃える闘魂〟は、1974年に制定されたプロレス大賞で栄えある第1回の最優秀選手賞(MVP)を獲得。MVPは76、77、78、80、81年にも受賞し、合計6度で最多記録だ。さらにベストバウトや最優秀タッグ賞などにも選出され、初期のプロレス大賞の「顔」だった。

 ライバルだったジャイアント馬場さんが99年1月に死去した後も、プロレス界をけん引。このため「特別功労賞」をすでに4度受賞しており、新たに「特別功労賞」を上回る「栄誉賞」を創設し、その多大な功績をたたえることになった。

 生前はプロレス大賞の話題になると「オレは賞なんて興味ないんだよ」と面倒くさそうに話していたが、そこはあまのじゃくな猪木さん。受賞した際には、律義に授賞式に駆けつけてくれた。最後の出席となった2010年の授賞式でも、事前の反応とは真逆で笑顔を連発し、サービス精神旺盛だった。

 実弟で猪木さんの葬儀で喪主を務めた猪木啓介氏は「大変な賞をいただき、誠にありがとうございます。兄貴も急に亡くなって、もっといろいろやりたいことがあったと思います。そうした中で、こうしたすばらしい賞をいただき、弟としてもうれしく思います」とコメント。猪木さんが欲しかっただろう「国民栄誉賞」の受賞はなさそうだが、プロレス界は最高の栄誉を贈呈する。