エースが勝負を決める――。カタールW杯は9日(日本時間10日)から準々決勝の戦いがスタートする。史上最多6度目の大会制覇を狙うブラジルや前回優勝で連覇を目指すフランス、FWクリスチアーノ・ロナウドを擁し、初戴冠を狙うポルトガルなど世界屈指の強豪チームが激突。元日本代表FW武田修宏氏(55=本紙評論家)はベスト8の戦いについて勝敗のポイントになるのは「ストライカーの存在」と分析した。
中東初開催となったW杯も終盤戦。世界8強が最後の戦いに挑む。武田氏は「連戦が続く中でいかにコンディションを整えられるか。そこが得意な南米勢は有利かな」とし「確実に点を取ってくれる選手がいるチームが順当に勝ち上がってきた印象だね。最後に勝負を決めるのはストライカーだから。特にエースと呼ばれる選手がポイントになるよ」という。
「最後のW杯」と明言したFWリオネル・メッシ(パリ・サンジェルマン)率いるアルゼンチンは名将ルイス・ファンハール監督が指揮するオランダと対戦する。武田氏は「当然、メッシにやられないようにマークしてくるけど、意識し過ぎれば他の選手がフリーになる。それに厳しいマークをかわし、1人でも仕事ができるのがメッシだからね」と指摘した。
クロアチアと対戦するブラジルについては負傷から復帰したFWネイマール(パリ・サンジェルマン)に注目する。「ネイマールがいると、ブラジルはチーム全体が引き締まるんだよ。周りもみんなうまいんだけど、彼には独特の存在感があって雰囲気もガラッて変わるから、その相乗効果で他の選手もよりいいプレーができるようになる」。エースの復活で好調のFWリシャルリソン(トットナム)の躍動感も増していくという。さらに「カゼミロ(マンチェスター・ユナイテッド)が素晴らしい。起点になる選手」と絶賛した。
フランスと激突するイングランドはFWキリアン・エムバペ(パリ・サンジェルマン)を止められないという。武田氏は「ここまでを見ても、ちょっと抜けているというか、別次元のプレーじゃないかな。強さ、速さもあってシュートもうまいからね。それに独善的ではなく周囲も生かせるタイプ。マークが集中してくると、うまく味方を使える」と語った。
初優勝を狙っているポルトガルのカギを握るのはもちろん、エースのC・ロナウドだ。「(決勝トーナメント1回戦スイス戦の)スタメン落ちでいろいろ騒がれているけど、あんまり関係ないんじゃないかな。力のある選手だから問題ない。ベスト8になると、どうしても守備的な戦いになる中で、堅い守備をこじ開けて厳しいマークを突破できる」とした。
武田氏は「ベスト8のチームには優れた点取り屋がいる。日本代表には“ここ一番”で点の取れるエースストライカーがいなかった。だから8強入りできなかったともいえる。個人の力で突破してゴールできる選手がいることがW杯を勝ち抜くには欠かせないってこと。ストライカーは簡単に育成できるものではないけどね」と語り、今後の戦いに注目していた。











