五輪王者がはかなく散った。柔道のグランドスラム(GS)東京大会最終日(4日東京体育館)、男子100キロ級で東京五輪金メダルのウルフ・アロン(26=了徳寺大職)がイタリア選手に敗戦。初戦の2回戦で早くも姿を消した。
序盤から組み手に精彩を欠き、相手に技を掛けられる場面が目立った。最後までペースを握ることができず、東京五輪以来となる国際大会は、わずか2分48秒で指導3による反則負けで幕切れ。「2年後のパリ五輪だと言っている場合じゃない。やっぱりちょっと情けないという気持ちが一番強い」と肩を落とした。
昨年の東京五輪で念願の頂点に立ち「とても感慨深いです。支えてくれた家族だったり、付き人、応援してくれたすべての人に感謝を伝えたい」と喜びを語っていたが、知らず知らずのうちにスキが生まれてしまったという。
「満足している部分が考えていなくてもあると思う」と振り返った上で「昔だったらもっと欲を持ってやれた。この試合で勝ってやるとか思ってやれていたのが、優勝したことによって少し満足してしまった。1回それを忘れて次優勝するために柔道を突き詰めてやっていきたい」と必死に前を向いた。
苦しい立場に置かれたことは、本人が一番理解している。「一皮も二皮もむけていかないとこの先勝てない」。悔しさをバネに、巻き返すことはできるか。












