大相撲九州場所9日目(21日、福岡国際センター)、20日に引退した元小結の千代大龍(34=九重)がオンラインで会見を行った。
現役生活に終止符を打った千代大龍の表情はスッキリしていた。「悔いも未練も一つもなく、自分の中で100%やりきったのですがすがしい気持ちです」
9月の秋場所後に限界を感じ、師匠の九重親方(元大関千代大海)に引退の意向を伝えたが「まだできる。もう一度考えて稽古すれば勝てる」と引き留められた。それでも今場所7日目(19日)の時点で2勝5敗。「最後、碧山関に一発で持っていかれて情けないなと、弱くなってしまったと思ったので(19日)夜、親方にもう一度『これ以上情けない相撲は取れません。やめさせてください。引退します』と報告しました」
2011年5月の技量審査場所で初土俵を踏み、12年夏場所で新入幕を果たした。自己最高位は西小結。糖尿病を抱えながらも約11年半土俵に上がった。
「立ち合い変化してでもとりあえず勝ちに行く。横綱だろうが、大関だろうがひるまず自分の相撲を取ることを心がけてやっていました」。その立ち合いのこだわりについては「左のかち上げしかできない人間でしたので、それがハマればどんな相手も持っていける自信はありましたし、相手を持っていてからのはたき。これも自分の中では一つの技だったので、当たりからの引きを極めて小結まで上がれたと思っています」と振り返った。
第2の人生は「まずはダイエットすることですね。ダイエットして健康面が大事なので、自分の体と向き合うこと。それから夢である飲食関係の仕事に就こうと思って、一から勉強していつか飲食店を持てるように頑張っていこうと思っています」と話す。
現役時代から週の半分以上通っていた焼き肉店を自ら開店することを目標に掲げると、会見に同席した九重親方が「だから糖尿なんだよね」とツッコミを入れて笑いを誘う一幕もあった。
師匠から「九重部屋でつちかった気合と根性は体にしみついていると思うので、飲食業の横綱、大関を目指してやってもらいたい」とエールを受けた千代大龍。次のステージも厳しい勝負が待っていることは承知の上で「お店ができたとして、はやらなくても我慢して辛抱して。いつか花が咲くと思うので、自分ができることを最大限に生かしてやっていく」と言葉に力を込めた。











