怒り心頭だ。新日本プロレス11月5日大阪大会でヒクレオ(31)とのV2戦が決まっていたNEVER無差別級王者カール・アンダーソン(42)が、WWEとのダブルブッキングの責任を新日本に転嫁した上で大阪大会の欠場を一方的に発表した。

 アンダーソンのタイトルマッチは4日に発表済みだった。ところがアンダーソンはパートナーのルーク・ギャローズとともにWWEに復帰。新日本大阪決戦と同日(日本時間6日)の「クラウン・ジュエル」(サウジアラビア・リヤド)への出場が決定した。

 和泉元彌ばりのダブルブッキングとなったアンダーソンはギャローズとともに動画で声明を発表した。ギャローズは「新日本が俺に話を通さなかったからダブルブッキングになってしまっているんだ。俺たちのタイミングが合うまで日本に行かないぞ」と新日本側の不備だと主張。当のアンダーソンは長年にわたる新日本との協力関係に感謝を述べつつも「俺は史上最高のNEVER無差別級王者だ。11月5日、俺たちは大阪に行かない。防衛戦がいつになるのか、〝マシンガン〟がまた教えてやるよ」と、改めて来日を拒否した。

 2006年7月のブロック・レスナーのドタキャン事件をはじめ外国人選手によるトラブルはこれまでもあったが、他団体の同日大会に出場選手として名を連ねるという露骨な行動は前代未聞だ。新日本の大張高己社長は本紙の取材にただひと言「怒り心頭」とだけ回答し、その矛先に関しては明言を避けた。しかし最も怒り心頭なのは王座戦が組まれていた大阪大会のチケットを買っているファンに違いない。