偉大な父に並ぶことはできなかった。柔道の世界選手権7日目(12日、タシケント)、男子100キロ超級決勝で初出場の斉藤立(20=国士舘大)は、アンディ・グランダ(キューバ)に敗戦。1983年に無差別級で同大会を制した五輪2大会金メダルの父・仁さん(故人)との親子Vは、次回大会以降におあずけとなった。
「思い切ってやってきます」。亡き父に伝えた言葉通り、畳の上で己の力を出し切ったが、世界の壁を打ち破ることはできなかった。初戦の2回戦で欧州選手権王者のユル・スパイカース(オランダ)をゴールデンスコアの末、大外刈りで一本勝ちを収めると、3回戦、準々決勝も一本勝ち。準決勝はテムル・ラヒモフ(ウズベキスタン)に反則勝ちで決勝進出を決めた。惜しくも頂点には届かなかった。
大会前には東京五輪金メダルのルカシュ・クルパレク(チェコ)と乱取りを行い「トリッキーな柔道で隅返しとか関節技、寝技もある」と世界レベルを肌で実感。今大会も多くトップの選手と対戦し、国内では味わえない経験を積んだ。最大の目標は2024年パリ五輪での金メダル。「五輪で勝てていないので、まだまだお父さんに並べていない。父のような柔道を目指したい」と斉藤。悲願達成へ、確かな一歩を踏み出した。












