今季の〝二刀流〟はもう見られないのか。中日・根尾昂投手(22)が6日の広島戦(バンテリン)で、粘りの投球を見せた。

 先発の柳が招いた4点ビハインドの4回一死満塁の大ピンチで2番手として登板。4番・西川を見逃し三振、5番・坂倉を一ゴロに仕留めてマウンドで吠えた。

 阿部の2ランで2点差に迫った5回もイニングまたぎで続投すると、2安打と四球で無死満塁の絶体絶命の大ピンチを招いたが、九里を一ゴロ併殺、堂林を中飛に打ち取って危機を脱出。2イニング連続で満塁を無失点でしのぎ、勝負度胸を見せつけた。

 しかし、その裏に一死一塁で9番・根尾の打席が回ってくると、立浪監督は代打・三好をコール。今季は外野手登録だった5月21日と6月19日に二度だけ登板して打席に入った根尾だが、6月21日に投手へ登録変更後、17試合に登板も一度も打席に立っていない。打席が回ってきたのに代打を出されたのは、この日で9度目となった。

 これに球団OBは「もともと根尾は打席にも立てる二刀流として期待されていたはず。今は中継ぎをやらせているとはいえ、イニングまたぎでせっかく打席が回ってきたら打撃をさせてみてもいいのでは。代打を無駄使いせずに勝負どころまで取っておくこともできるし、将来的に先発で、と思っているならなおさら打席に立つチャンスもあげてほしい」と進言する。

 とはいえ、投手転向後はリリーフとして起用され、打撃練習を行っている様子もない。それでも根尾はこれまで「投手として投げる機会があれば野手として打席に立つ機会もあるので。もちろんもっと打ちたい気持ちは持っています」と二刀流に意欲を見せている。

 チーム関係者は「首脳陣の考えは、根尾は打席に立ちたいなら先発を勝ち取れ、と。あくまで中継ぎのまま中途半端に立たせることはしないということでしょう」と指摘する。

 プロ初アーチが満塁弾、この日、投手としても〝満塁男〟ぶりを発揮した根尾が今後、打席で大暴れするには、先発投手の地位を奪い取るしかないようだ。