もう「痛がる清宮」は卒業か。10日の西武戦(札幌ドーム)での走塁で左肩を負傷した日本ハム・清宮幸太郎内野手(23)が、12日のロッテ戦(ZOZOマリン)の先発メンバーから外れた。

 清宮は前日11日の西武戦に先発出場したものの、6回の守備から途中交代。その後病院に直行したため、動向が注目されていた。

 しかし、当の本人は周囲の不安をよそに12日の試合前にグラウンドに姿を現すと、そのまま練習に参加。打撃練習こそ回避したが、守備や走塁練習は通常どおり行うなど「健在ぶり」をアピールした。前夜には「選手登録を抹消されるのでは?」とささやかれるほどだったが、本当に大丈夫なのか。

 球団関係者は「まだ患部に痛みや違和感はあると思いますが、絶対に弱音は吐かないはず」とし、その理由をこう続けた。

「ビッグボスはケガには人一倍厳しい。就任直後から『どれだけいい選手でも、ケガをしたら一般人』『プロは一軍の試合に出続けてナンボ』と公言していますから。そんな監督の姿勢を幸太郎も知っているので、大事にはしたくないのでしょう。それに、長いシーズンを戦う主力選手であれば、体に疲労感や張りなどが出てくるもの。それを乗り切って結果を出すのが一流選手ですから。レギュラー争いを続ける幸太郎にもそんな自覚が芽生えている。この程度のケガで離脱するわけにはいかない、という思いもあるはずです」

 新庄監督は清宮について「ちょっと休みを。何日間ぐらいかな。3、4日見てから。肩は治りが遅くなると厄介だから。(バットを)振れないと意味ないしね」と話した。

 結局、12日の試合は「完全休養」となったが、ベンチではマスク越しに声を張り上げ、ナインを鼓舞していた。その姿からは「試合に出たい」という雰囲気を醸し出していただけに…。これも今年にかける自覚の表れか。