ハマの一番星がサイコーにおいしい場面で輝いた。DeNAは10日のクライマックスシリーズ(CS)ファーストステージ・巨人戦(東京ドーム)に2―1で競り勝ち、ファイナルステージ進出へ王手。1―1の9回に度会隆輝外野手(24)が決勝のソロアーチを放ち勝利をもぎとった。

 マウンド上にはGの絶対的守護神・マルティネス。カウント3―1から投じられた高めギリギリの152キロ直球を「本能で」振りぬくと、白球は右中間フェンスをギリギリで超えた。「こういう舞台で期待できる男が度会」と相川監督がうなると、師匠格の鈴木打撃コーチは「第3打席までの(3タコだった)内容を見てたから『コイツ大丈夫かよ…』って思ってたけどね」と苦笑いを浮かべた。

 アマ時代から高く評価されていた天性の打撃センスは着実に開花。今季は自身初となる規定打席にも到達し、打率2割7分4厘、9本塁打、51打点の好成績をマークし、シーズン後半からはリードオフマンの座に完全定着した。

 だが、成長したのはオフェンス面だけではない。今季114試合に外野手として出場した度会の失策数は0。セ・規定到達外野手で守備率1・000を記録しているのは広島・大盛と度会の2人だけだ。補殺5も同3位タイと優秀なスタッツをマーク。守備の名手に贈られるゴールデン・グラブ(GG)賞の有力候補にも名乗りを挙げている。

 ルーキーイヤーの2024年には外野手としてはリーグ最多タイの4失策。ムラの激しさを露呈し「守備難」のレッテルも貼られてしまったが、今やそれは過去の話だ。球団内からも「度会はUZR(=守備によってどれだけの失点を防いだかを示す守備指標)でも優秀な数値をマークしているし、忖度抜きで今季はGG賞を受賞してもいいと思う」と背番号4の自己初となるタイトル獲得を猛プッシュする声が上がっている。

 送球の精度が高まっただけでなく、ライン際やクッションボールの処理も上達。強烈な華を持ち合わせたキャラクターゆえに何かと風当たりの強い立場にもいた男だが、守備力の上昇は地道な努力の積み重ねを静かに証明している。