柔道五輪2連覇の斉藤仁さん(故人)の次男で男子100キロ超級代表の斉藤立(20=国士舘大)が〝マイペース調整〟で10月の世界選手権(タシケント)に挑む。

 体重無差別で日本一を争う4月の全日本選手権で初優勝を果たす一方で、7月のグランドスラム(GS)ハンガリー大会を右ヒザのケガの影響で欠場した。宮崎・延岡市で行われている男子日本代表強化合宿から乱取りを再開したが、2日の練習では自粛。「とりあえず今はケガをしない、悪化させない、戻すという意識」と故障の再発防止に細心の注意を払っている。

 192センチ、160キロ超と恵まれた体格を誇る半面、ここで無理をすれば今後の競技人生における致命傷となりかねない。それだけに、全柔連関係者も斉藤の慎重な姿勢に理解を示している。

 ある強化関係者は「陸上の選手だって練習で常に100メートルを全力で走るわけではない。柔道の場合は(実戦形式の稽古で)5分15本とかを全力でやることが求められるような形態が残っている」と指摘。

 その上で「試合と同じような運動強度で90分間できるわけないので、そのうちの何本かは全力を出すとか、そういうパターンも大事なのかな。毎日ではないが、時には短期集中で『今日は数本しかやりません』みたいな考えでもいいのでは」と提言した。

 斉藤も「無理しすぎると悪化してしまうので、コントロールしながらやっている」と重傷化の危険性は承知。あくまでも2年後のパリ五輪を見据えて強化に取り組む構えだ。