米国連邦航空局(FAA)は先日、民間航空機のパイロットによる2008年から現在までのUFO目撃情報を公表した。UFO研究者のカイル・ワーフェル氏からの情報公開要求に応えたものだ。複数の欧米メディアが報じた。米国でUFO情報公開の流れが加速している中、またもや衝撃だ。

 FAAが、パイロットによって目撃され、“ニアミス”として分類された14年間分、64件のUFO目撃情報を発表した。

 リストの中には、一般人が操縦したドローンの可能性が高いものもある。一方、2020年7月の報告には「非常に大きく、フリスビーまたは葉巻の形をした物体で、尾も補助翼も非常に速く、低レベルで移動していない。銀白色でほとんど透明で、音も出なかった」とまさにUFOっぽいものもある。また、別の報告書では、星のような謎の物体が、高度を急速に変化させるのをパイロットが観察したという。

 実際には「評判を傷つける恐れがあるため、すべてのパイロットがUFO目撃を報告しているわけではない」。それでも、プロのパイロットが64件ものUFO報告書を上げているのだ。

 ワーフェル氏は「未確認の空中現象は現実であり、無視できないことを示しています。米国政府はこれらの物体の正体を知っているはずですが、何らかの理由で秘密にしています」と話している。

 ここ数年、米国ではUFO情報公開に積極的だ。19年に米海軍がUAP(UFOを含む未確認航空現象)の映像を公開し、20年に国防総省もその映像を正式に公開。21年に国家情報長官室が04~21年に海軍などから報告があった144件のUFO報告書を発表した。そして、今回はFAAだ。

 UFO研究家の竹本良氏は「米運輸省の下部機関であるFAAがこのような情報開示に至ったことは、米政府の一連の流れに沿ったものといえます。ただ、通常、情報開示はさかのぼって過去から徐々に行うものですが、今回のように過去14年分というのはどうしてなのかが不思議です」と指摘する。

 そして、「この間、ドローン開発の発展もあるために、未確認とはいってもドローンである可能性を否定できないということにしたかったのかもしれませんね。これまでFAAはむしろUFO否定側に回っていたのですが、公表しやすくするため、ドローンの可能性も捨てきれない期間を公開の対象にしたのかもしれません。とにかく高度な訓練を積んだパイロットが既知の飛行物体とUFOを見間違うはずはないわけですから、今回の公表は極めて信ぴょう性が高いです」と竹本氏。

 いずれにせよ、米国の航空に関する最高の権威であるFAAが動きだした。竹本氏は「ペンタゴン(国防総省)がUFO調査部署を設立し、NASAがUFO研究チームを新設する時代です。大槻義彦名誉教授は一体何を思っているのか知りたいですね」とUFOは環境の異常現象の一つだとする著名学者に触れ、感慨深げだった。