米ツアー今季メジャー最終戦「全英オープン」(スコットランド・セントアンドリューズ・オールドC)は14日に開幕する。ゴルフの聖地で行われる150回目の記念大会は、昨年2月の自動車事故で右脚に重傷を負ったタイガー・ウッズ(46=米国)の復帰3戦目。ゴルフ界のスーパースターは過去3勝(2000、05、06年)と相性のいい大会で勝てるのか。昨年4月の「マスターズ」に続くメジャー2勝目を目指す松山英樹(30=LEXUS)とともに展望を占った。
ウッズは昨年2月の自動車事故からの復帰戦となった4月の「マスターズ」で4日間プレーした後、すぐさま「全英」へ照準を合わせた。平坦コースでは、重傷を負った右脚への負担を軽減できるからだ。
臨戦過程は脚への負担を考慮して「全米プロ選手権」(5月)は3日目で棄権し、6月の「全米オープン」を欠場した。久々の試合となったツアー外競技「JPマクマナス・プロアマ」(4~5日、アイルランド)はカートを使用。試合後は、右脚の状態に「全米プロのときよりよくなっている」と語った。前哨戦の「スコットランドオープン」にはエントリーせず、英国やアイルランドのリンクスを回り、9日に聖地入りして調整中だ。
これまで苦境から不死鳥のように復活を果たしてきただけに、節目の全英での快挙も期待される。日本ゴルフツアー機構元会長の小泉直氏(83=現顧問)は「ここまで復活したのは素晴らしいこと。期待したいですね」としながらも、右脚の状態や年齢的な理由、現地の気候などを踏まえて厳しいジャッジを下す。
現地の訪問経験もある小泉氏は「現状では強風もあり、一日で四季があるようなところでは対応できないでしょう。2勝しているとはいえ、ここ(セントアンドリューズ)で勝ったのは最近でも17年前。あのときはコース攻略に必要な(風の影響を受けにくい)低い球を打つ技術や米国のコースでは使わない長い距離を転がすアプローチの感覚がよかったが、そのときと体調、体の動かし方など変わっている。1日はよい日があるかもしれないが、4日間は続かないでしょうね」と指摘した。
さらに元世界ランキング1位でメジャー通算6勝のニック・ファルド(64=英国)も、スポーツメディア「ESPN」に「体力的には、ゴルフコースを歩くだけでも大変。セントアンドリューズは平坦に見えても、曲がりくねった起伏がたくさんあるコースなので、体力的には本当に大変なことになるだろう」と厳しい見解を示している。
それでも、負傷箇所の負担が増す寒さと悪天候を回避できればチャンスはある。前出の小泉氏は「好天が続けば、ウッズに味方してくれるはずです」と予測した。
天気がポイントになるのは松山も同じだという。小泉氏は「彼は天候に影響されやすい。風が吹いたり、雨が降ったりする中では難しい。セントアンドリューズに適応できるゴルフの練習をなかなかできないという事情もあります。ただ実力はあるのでウッズと同じで天気がよければ、上位の期待もできると思います」。昨年は新型コロナウイルス感染で欠場し、過去7度の出場で予選落ち3回と相性は悪いが、それを覆す結果を得られるか注目だ。
優勝争いについて小泉氏は英国勢を筆頭に欧州勢有利との見立て。2014年優勝のローリー・マキロイ、6月の「全米オープン」を制したマシュー・フィッツパトリック(ともに英国)あたりが有力候補となりそうだ。












