安倍晋三元首相の「国葬」の企画・演出などを1億7600万円で落札したイベント会社がかつて「桜を見る会」の会場設営を担当していた問題が波紋を広げている。

 このイベント会社は政府の東日本大震災の慰霊祭や歴代首相の合同葬、故・吉田茂元首相の国葬などを受注していた。

 岸田文雄首相(65)は4日に「武道館でこうした事業を担うことができる業者は4社ほどに限られている」とした上で「正式な手続きのもとに落札された」と強調。松野博一官房長官(59)は5日の会見で「特定の業者に便宜をはかった事実は一切ない」と述べた。

 安倍氏の「国葬」をめぐっては立憲民主党の岡田克也幹事長が先月23日の会見で、首相経験者の葬儀が内閣・自民党合同葬だったとして「岸田文雄首相は内閣葬に戻す政治決断をするべきだ」と訴えた。

 自民党議員は「国会を開かず、岸田内閣の独断で国葬の実施を決めたから、特定の業者に便宜をはかったのではないかと疑われる結果を招いた。いまさら内閣葬に戻せない。岸田首相はていねいな説明責任を果たさないと国民の支持が得られなくなります」と警鐘を鳴らした。

 岸田内閣は今週行われる予定の閉会中審査で有権者が納得できる説明ができるのか。