東京・大田区の西馬込駅で「催涙スプレーがまかれた。20人くらい負傷している」などとうその110番通報をしたとして、警視庁は無職浦島知希容疑者(26)を偽計業務妨害の疑いで逮捕した。

 浦島容疑者は2日夜、自宅から携帯電話で「浅草線の西馬込駅で何者かにスプレーをまかれた」などと110番通報をして、警察の業務を妨害した疑いが持たれている。同容疑者は「家のことでイライラすることがたまってやってしまった」と容疑を認めているという。

 イタズラ目的の110番通報は全国的に多く、年間200万件近くある110番通報のうち、全体の4分の1にものぼるといわれている。2013年には1年半の間に約2万8000回に及ぶイタズラ110番をした容疑で男が逮捕されている。

 法曹関係者は「緊急を要さないのに110番通報した場合、軽犯罪法違反で処罰されることがあります。今回のケースのように犯罪事実があったかのように通報すると、複数の署の警察官が動くこともあり、刑法の偽計業務妨害罪が適用されます」と話す。

 それでも遊び半分で110番通報する者は後を絶たず、中には「家にゴキブリが出たので退治してほしい」「彼氏が言うことを聞かないので説教してほしい」「一人で寂しい」といった迷惑電話も多い。15年には“警察鬼ごっこ”と称し、通報してやって来た警察官を相手にバイクで逃走したとして少年11人が書類送検された。

 ツイッター上では「スマホのキーパッドを表示し『110』を入力してから通話ボタンを押して15秒待つと、通信制限が解除される」と悪質デマが拡散し問題となったこともある。警察としては、110番にかかってきた電話が無言電話の場合、相手が意識を失っている可能性もあるので、警察官が位置確認をして現場に向かうという。

 警察にとってはいい迷惑だが、取り締まりを厳重化するなどして対策に当たるしかないという。