元兵庫県議への名誉毀損容疑で起訴され、勾留中の政治団体「NHKから国民を守る党」(休眠中)代表の立花孝志被告が10月に東京地裁で行われる刑事裁判に出廷する意思を示していることが30日、分かった。
立花被告を巡っては、過去に前例のない死者への名誉毀損事件で、公判前整理手続きが難航しているとみられ、初公判を含めた刑事裁判の日程は全く見通せていない。保釈申請も起訴後に却下されて以降は手続きを取っていないこともあり、昨年11月の逮捕から8か月がたとうとしているが、いまだに神戸拘置所に勾留されている。
その中で、別件を理由に〝シャバ〟に出る可能性が出てきた。東京地裁で開かれる刑事裁判への出廷が検討されているのだ。同被告は昨年3月に東京・霞が関の路上で、宮西詩音被告にナタで切り付けられ、側頭部や耳に全治1か月の重傷を負った殺人未遂事件の被害者となった。宮西被告の裁判員裁判が10月に開かれる予定で、立花被告は被害者参加制度を利用したい意向を伝えているという。
刑事事件で、被害者参加制度が利用されるのは珍しくなく、安倍晋三元首相の銃撃事件で殺人罪に問われた山上徹也被告の裁判員裁判では「自分の目と耳で確認したかった」と安倍昭恵夫人が出廷し、意見陳述したことが話題となった。
宮西被告は立花被告を襲った理由について、「ほかの議員を自殺に追い込むようなやつだから」と供述していたが、動機や背景については依然、不可解な点が多く、立花被告は公判で真相を知りたいと望んでいた。
ただ、10月までに立花被告が保釈されていなければ、どう出廷するかの問題が出てくる。オンライン参加では被害者が被告人に直接訴えることに重きを置く同制度の趣旨から外れるために神戸から東京へ移送する必要が出てくる。移動や警備面に加え、人質司法がクローズアップされることにもなり、警察、司法当局は頭を悩ますことになりそうだ。












