【アスリート 美ューティー TALK】春の新企画として強さと美しさを兼ね備えた女性アスリートに迫る新連載「アスリート 美ューティー TALK」がスタート。第1回は柔道女子52キロ級で今夏の世界選手権(8~9月、ハンガリー・ブダペスト)代表に初選出された角田夏実(24=了徳寺学園職)だ。東京学芸大卒という異色の経歴を持つが、その素顔は“女版関節技の鬼”。必殺の腕ひしぎ十字固めの秘密と知られざる私生活を初公開する。
――どんな子供だった
角田:やんちゃですね。姉もなんですけど、運動は大好きで。悪ガキというか、男の子と外で遊ぶことが多かったです。よくスカート破って帰ったりして、お母さんに「どういうところ通ったらそうなるの?」って怒られていました。柔道は小学2年生の時に父親に連れられて練習に行って、そこから少しずつって感じですね。
――中学では全国大会に出場した
角田:出れると思ってなかったですね。もうちょっとちゃんと練習したら、もうちょっと上を目指せるんじゃないかって親と話して中3の時、通っていた私立の中高一貫校を辞めて、10月ごろに公立(千葉・八千代市立)の勝田台中学校に移りました。そこから八千代高校を受けて、入ったんですけど(転校は)親がすごく大変だったと思う。私が「柔道やりたい」って言ってたので「本当にやりたいなら」って言って手続きしてくれて。
――そのころから将来を考えた
角田:でも、高校出る時は「柔道やりたくない」って言ってましたね。「ケーキ屋さんになるから専門学校に行く」って言ったら、顧問の先生に「インターハイ3位になってるやつがケーキ屋さんなんかやるか」って怒られて。ちょうど学芸大が強化を始めたばかりで、ゆるくて人数も全然いなかったんですよ。雰囲気も好きだったんで、進学を決めました。
――大学で寝技を磨いた
角田:OBがたまに遊びにっていう感じで道場に来てずっとコロコロしてやっていたら強くなりました。寝技が主流でサンボや柔術とかそっちの試合にも出ている方だったので。多い時は週4くらいやってましたね。縛りがあるとか、行かなきゃいけないとかじゃなくて「起きれたら行こうかな」みたいな感じでした。
――十字固めも武器になった
角田:少しずつコツが分かってきてかかるようになったら、面白くて、どんどんやっていくようになりましたね。いつも決勝は関節(技)で取るんですよね。個人戦も、団体戦も。一番注目浴びる時に関節で取っちゃうんで、すごい言われます(笑い)。大学の時からずっと決勝は関節でした。
――投げるのと関節技を決めるのは違う
角田:違いますね。投げてるほうがやっぱ格好いいですよ。でも、なんていうんですかね。(関節技は)完全に勝った感じがしますね。「参った」とかもらうと。嫌いではないです。フフッ。
――2020年東京五輪に向けては阿部詩(16=兵庫・夙川学院高)が強敵になる
角田:元気が違いますね。がむしゃらっていうかそういうのは怖いんですけど、その分、自分が一回通ってきた道なので自分のこと振り返って、しっかり対応していきたいです。あと3年間はもっと頑張って、2020年の五輪を目指したい。
――趣味は
角田:運動したり、山登ったり。山といっても高尾山とかなんですけど、好きですね。あとはヨガに行ったり。すごい汗かくことが好きなので。すっきりするんです。
――お酒は飲むか
角田:普通の女子よりは飲みますね。ハイボールは好きです。甘いのが飲めないんですよ。一晩最高? どれくらいかな~。一人で飲むことはないんですけど、一晩でワイン6本とか。あと、焼酎1リットルとかは普通に飲んじゃいますね。
――有名人に一人会えるとしたら誰がいい
角田:星野源(36)です。バラエティーが好きで、お笑いもできて、歌も歌えて俳優もやってすごいなって。全部違う一面があってどれも格好いい。
――将来の夢は
角田:幸せな家庭を持つことですね。うちの両親はすごい仲良くて、今でも2人で出かけたりしてずっと一緒にいる夫婦なんですけど、そういうような家庭をつくりたいですね。
――ロンドン五輪女子57キロ級金メダルの松本薫(29=ベネシード)は現役中に結婚した
角田:うらやましいです。恋愛と柔道は一緒に進んでいきたいので、それでいいって言ってくれる人がいい。一緒に楽しんでくれる人がいいですね。
【レスリング女子と合同練習】
10日から14日まで、柔道日本女子代表は都内の味の素ナショナルトレーニングセンターでレスリングの日本女子代表と合同練習を行った。角田はレスリング式の打ち込みや補強練習を体験し「柔道と全然違うなと思いました。背中や足がもうパンパンです」と充実した表情を見せた。
柔道とレスリングの違いは雰囲気にも表れた。レスリングの吉田沙保里(34=至学館大職)が大きな声で場を盛り上げたが「レスリングの合宿は明るくて前向きな感じ。自分から取り組んで盛り上げようという感じがある」(角田)。今回の強化合宿中に計4回合同で練習。世界選手権へ向け「レスリング選手は相手の力を利用したり、駆け引きがうまかった。柔道にも生かしていきたい」と話した。
【プロフィル】つのだ・なつみ 1992年8月6日生まれ。千葉・八千代市出身。小学校2年生の時に父親に連れられ八千代警察署で柔道を始める。2009年全国高校総体3位。東京学芸大3年時には全日本学生優勝大会(女子3人制)と全日本学生体重別選手権大会で優勝。16年講道館杯、グランドスラム(GS)東京大会優勝。今年GSパリ大会と全日本選抜体重別選手権で2位。世界選手権代表に初選出された。家族は整骨院を経営する両親に5歳上の姉。名前の由来は「夏に生まれた子」。161センチ。












