【テキサス州サンアントニオ29日(日本時間30日)発】WWEのPPV大会「ロイヤルランブル」は大波乱の幕切れとなった。30人参加の時間差バトルロイヤル「ロイヤルランブル戦」は、戦前の予想を覆して“毒蛇”ランディ・オートン(36)が8年ぶり2度目の優勝。祭典「レッスルマニア33」(4月2日、フロリダ州オーランド)でのWWE世界王座挑戦権を獲得した。

 2分ごとに選手が入場し、場外に落ちた時点で失格となるランブル戦。今年は1時間2分7秒の大激闘となった。前半は7番目に登場した伏兵ブラウン・ストローマンが“大巨人”ビッグショーを含む7人を立て続けに排除して、大歓声を浴びた。

 注目は“ビースト”ブロック・レスナー(39)、“怪物”ゴールドバーグ(50)、“怪人”ジ・アンダーテイカー(51)の“3強”がいつ登場するかだ。21番目にワイアット一家の教祖ブレイ・ワイアット、続いてオートンがリングイン。造反者ルーク・ハーパーに集中砲火を浴びせていると26番目、大歓声を背にレスナーが姿を見せた。

 ビーストはいきなりディーン・アンブロスら7人をF5やジャーマンで投げ捨てる。「スープレックス・シティー」(スープレックス祭り)全開だ。そして28番目にゴールドバーグが登場。リング上は8人が倒れたままで、事実上の1対1。怪物はレスナーに突進するや強烈なスピアーからラリアートで場外に叩き落とす。その間わずか21秒。86秒殺を決めた昨年11月「サバイバー・シリーズ」の再現だ。レスナーはぼうぜんとするしかなかった。

 その直後、不気味な鐘の音が響くと場内が暗転。再び照明がともると、ゴールドバーグの背後にはアンダーテイカーが仁王立ちだ。ゴールドバーグは怪人にスピアーを見舞うも、生き残っていたハーパーを排除したスキを突かれ、場外に落とされてしまう。リング上はアンダーテイカー、怪奇一家2人、開始から1時間近く残っているジェリコの4人となった。

 最後の30人目はローマン・レインズが登場。アンダーテイカーはジェリコをチョークスラムで退けるも、狡猾なレインズに背後から襲われて転落。怪人は目を見開いて全身に怒りをたぎらせたが、後の祭りだった。

 ここで死んだふりを決め込んでいた怪奇一家が蘇生。ワイアットがレインズにシスター・アビゲイルを決めるも、突進したところをかわされて場外へ。リング上はレインズとオートンの2人のみだ。レインズがトップスピードでスピアーに入ると、オートンはカウンターのRKOで迎撃。そのまま場外に突き落とし優勝を決めた。“3強”との対決を回避して頭脳的勝利を収めた格好だ。

 オートンは祭典でのWWE世界王座挑戦を決めたものの、新王者シナは、次回PPV大会「イリミネーション・チェンバー」(2月12日、アリゾナ州フェニックス)で複数挑戦者(5人予定)との防衛戦が決定しており、王座は流動的。“3強”も黙ってはいないだろう。今年のランブル戦は数々の遺恨を残す結果となった。