【楊枝秀基のワッショイ!スポーツ見聞録】ネットの世界で使われる「なおタ」という状態を回避できた。3日に行われた阪神―日本ハムの交流戦(甲子園)。3回までの6点ビハインドを跳ね返した阪神の大逆転勝利を目撃し、そんな感情がよぎった。大山悠輔内野手(27)の3本塁打。これが空砲になることなく、本当によかった。

 昨年、MLBでMVPに輝いた大谷翔平の活躍は記憶に新しいが、そのニュースが報じられる一方で所属するエンゼルスは低調。そんな時、大谷の活躍に添え最後に「なお、エンゼルスは敗れました」とアナウンスされる事象がよく発生した。これを記憶する野球ファンは多いはずだ。

 実際、SNSなどで大谷の活躍と試合結果をセットした「なおエ」という言葉が流行。今季も2日(日本時間3日)時点で8連敗となったエンゼルスに対して「また〝なおエ〟」という表現が使われ出している。

 阪神とエンゼルスでは状況も違うが、主軸が活躍しての敗戦とは何とも悲しい。8回に大山の3本目となる12号ソロが出た時点では1点ビハインドだっただけに、そのまま「なお、タイガースは…」となってしまっていてはシャレにならなかった。

 試合後のヒーローインタビュー、大山は「誰一人あきらめている選手はいなかった」と力強く語った。まだ残りは86試合もある。長く4番を背負ってきた男の確変が、低迷する虎を変身させてくれると信じたい。