【話題の人を直撃】人気ユーチューバー・もこう(31)が、本紙初登場。ゲーム配信チャンネル「もこうの実況」の登録者数は139万人を誇り、若年層から圧倒的な支持を受けている。エキセントリックな発言とプレースタイルが人気を博しているが、その動画作成の裏側や野球への熱い思い、知られざるプライベートなどを新企画「話題の人を直撃 ロングインタビュー」で大いに語ってもらった。

(インタビュー・手島萌)

僕を野球ファンに戻してくれたのが吉田選手

 ――ロッテ・佐々木朗希投手の完全試合を現地で観戦したそうだが、大のオリックス党としての感想は

 もこう 見てて悔しかったですね。球場の空気も佐々木一色になってて、素人目にも打てる気がしませんでした。「頼むから打ってくれ」って泣きそうになりました。吉田(正)選手が試合後に「完敗です」ってコメントしてて…。ユーチューバーになったあたりでしばらく野球から離れてたんですけど、僕を野球ファンに戻してくれたのが吉田選手だったんです。それが1人のピッチャーに完全に封じられて…ショックでしたね。

 ――オリックスを応援し始めた理由は

 もこう やっぱり地元の球団なので。近鉄が消滅して合併して、複雑な心境もあったんですけど、一旦野球から離れたことによって新鮮な気持ちで見れるようになりました。オリックスを全力で応援してるので、何とか勝ち進んでほしいですね。

 ――今日は草野球が終わってからそのまま来てくれた

 もこう ムコウズっていうユーチューバーのチームの試合に出てきました。今日は4打数ノーヒット3三振。チームは10―1で勝ってたんですけど、7回から自分が投げて9点取られました(笑い)。元々野球経験がなかったので、草野球を始めてから日々勉強してます。

31歳無職、趣味がアニメ鑑賞、素振り、ゲーム…終わってますよね

 ――普段はどんな生活リズムなのか

 もこう 起きたらとりあえず動画ですね。目が覚めるまでニコ生で配信して、ノってきたら動画を撮って、アニメ見るとか…その繰り返しです。朝は5~6時まで起きてて、昼の13時くらいに起きるのが定着してます。終わってますよね。31歳無職、趣味がアニメ鑑賞、素振り、ゲーム(笑い)。

 ――配信を始めたきっかけは

 もこう 元々ポケモンが好きでよく動画を見てたんです。ネットのランダム対戦ができるゲームを動画にして上げるのがニコニコ動画で流行ってて、自分でもやりたいなと。それで、大学1年のときに「厨ポケ狩り講座」って動画を始めました。他の人は楽しそうにプレーするテイストの動画を作るんですけど、僕は少し変わった、弱いポケモンで強いポケモンに下剋上するってスタイルでやってました。ひねくれてるので逆張りが好きなんです。

 ――配信をやっていて楽しいことやつらいことは

 もこう 納得できる動画が撮れたときが一番楽しいかな。「これは伸びるぞ」みたいな。逆にしんどい時は、何やっても再生回数増えないとか、コメントで関係ないこと連投されたりとか…。ニコニコの生配信とユーチューブの動画で見てくれる層が違うので、それぞれ特色があってやっていて面白いです。自己顕示欲も満たされますし(笑い)。もう13年目なので、生活の一部ですね。

 ――もこうさんと言えば、コントローラーやモニターを叩きつける〝台パン〟や対戦ゲームの通信切断など感情的なプレースタイル

 もこう 僕の動画が伸び始めたのは「キレ芸」をやってからなんですよね。芸って言うのも違和感がありますけど。感情的に「何やこいつ、ボケが」とか言っていたのがたまたま跳ねて、俺はこれを求められてるんだなと。初期のころは視聴者が求めてるからやってたところはありますが、今でも無意識にそうなのかも。でも年齢も年齢なので、(芸風も)なるようになっていくかもしれません。

 キレて暴れるもこう先生
キレて暴れるもこう先生

 ――もこうさんは病気で入院されたあと不登校だった時期が。視聴者の中に当時のもこうさんのような方がいたら、どんな言葉をかけたいか

 もこう うーん…。その時期は親にすごい迷惑をかけてたんですよね。共働きの親に「今から死ぬわ」ってメールして、2人とも仕事切り上げて帰ってきて泣く、みたいな結構笑えない状況にあって…。内心「俺みたいなのは死んだほうがいい、迷惑かけてるし生きてる意味ない」って思いながら、2ちゃんねるのスレ荒らしたりゲームしたりしてて。でもその時、アニメとかゲームとか好きなことがあって良かったなって思います。学校に行かなくても、好きなこと見つけて夢中になれたらそれが何かのきっかけになるかも。自分の場合は運が良かっただけなので参考にならないと思うんですけど、夢中になれるものがあるのが良い人生だと思います。他人に言われても何もできないと思うので、自分で「このままじゃいけない」って気づくのが大事かな、と。

 ――今はユーチューバーになって、夢のある生活をされている。視聴者からは実態が見えないところもあるが、実際はどんな暮らしを

 もこう 今住んでる家は家賃が26万くらいなんですけど、周りからは「もっと高いところ住めるやろ」っていじられてます(笑い)。上京したてのころは家賃5万の家に住んでたので、それを考えたらぜいたくな生活になったかな。移動とかも全部タクシーですし。ある程度生活水準は上がってますけど、そんなに浪費しないのもあって…。配信者って結局趣味が配信なので、趣味と仕事が一緒になっちゃってるんですよね。

相手の方が引退されたのが僕としてはすごい嫌だった

 ――最近は動画の中で婚活について触れていた

 もこう 本当に女っけがないからこそ言えるネタでもありますね(笑い)。異性の友人とかもあんまりいないので。でも例の件以降、本当にないですね。

 ――以前お付き合いしていて別れた声優の方の件ですね。動画のコメントでもよく書かれていますが

 もこう やっぱりもうネタになっちゃいましたからね(笑い)。今でも複雑ですよ、正直ね。あれからもう半年経ったのか、ってふと思い出しますし。本心を言うと、相手の方が引退されたのが僕としてはすごい嫌だったんですよ。開き直ってやってもいいのに、引退されたから僕としてもネタにしづらいというか。僕の中のひとつの闇ですよね。失われた記憶というか(笑い)。

 ――もこうさんの人生の中でも大きい出来事だった

 もこう それはありますね。でもその時も動画は上げ続けてました。道化ですよね。(動画のサムネイルで)「例の件について」って言いながらオリックスが負けた話するとか。でも周りもネタにしてくれるので、それも人生なのかなと。なるようになると思うので、これからの人生がどうなるのか楽しみになってきてます。

 本紙記者のインタビューに優しい表情で応じるもこう先生
本紙記者のインタビューに優しい表情で応じるもこう先生

 ――生涯配信を続けていきたい

 もこう 今はそうですね。やっぱり楽しいなって思いますし、やめたところで他にすることもないので。天職じゃないかと思ってます。就職して上京した時点でネットやめようって決心した時期もあったんですが、やっぱりやりたくなっちゃって。なんだかんだ動画は上げてましたし…。でも当時からいい人ばかりでしたね、自分の周りは。恵まれてるほうだと思います、女性関係以外(笑い)。本当に周りにいい人しかいないので、そこはすごく感謝してます。

 ――今後はどんな配信者を目指したいか

 もこう 昔から考えているのは、ゲームの大会で一つ何か結果を残したいな、と。ポケモンでもぷよぷよでも、一つの競技として正式な結果を出したいなという気持ちがあります。ゲームでも、人の心を動かしたらそれはスポーツだと思うんですよ。自分が結果を出すことで、視聴者の心を動かせたら…というのが目標です。

☆もこう(本名=馬場豊)1990年11月15日生まれ。大阪府出身。奈良産業大学(現・奈良学園大学)卒業。164センチ60キロ。中学1年時に潰瘍性大腸炎を患い入院。退院後は学校生活になじめず、不登校の日々を送っていた。2009年、大学1年時に「もこう」名義での動画投稿を開始し、人気投稿者となる。2017年には本名の「馬場豊」名義で声優デビュー。好きなプロ野球チームはオリックス。右投げ右打ち。草野球でのポジションは右翼手。独身。都内在住。ライバー所属。ユーチューブチャンネル「もこうの実況」は、139万人超のチャンネル登録者数を誇る。